2018年02月26日に初出の投稿

Last modified: 2018-02-26

これは色々な機会に書いてきた筈だし(ページやツイートとして残ってるかどうかはともかく)、社内でも機会があれば言ってきたことなんだけど、僕がデザイナーやプログラマに、そして僕自身にも求めている「素養」とか「地力」というものは、ツールとか手段とかに制約されないで当人が何かを成し遂げるスキルとか、そのために必要な知識のことなんだよね。スローガンとして言えば、Photoshop がないからデザインできないとか、パソコンがないから開発できないとか、データがないからプレゼンできないとか、そういうのはプロのデザイナー、プロのプログラマ、そしてプロの営業じゃないんだよね。Photoshop がなければ MS Paint で可能な限りの仕事をする、パソコンがないなら紙にコードを書く、そしてデータがなければ自分が理解している範囲で商材をアピールするということだ。デザイナーに対するクリエーティブ、プログラマに対するアルゴリズム、そして営業やマーケターやコンサルに対するプロトコルの研修というものは、本来はそういう状況を与えて自分で解決方法を考えさせるということも重要な手法だ。ツールや図表に頼って仕事をするようになると、しょせんは凡人がやってるわけだから、遅かれ早かれツールや図表があってはじめて成立するようなレベルの仕事しかしなくなる。

他にも言い方は変えてるけど、ツールがあろうとなかろうと、そしてどんなツールがあろうと、その場の条件に応じて最善の結果を出そうとするのがプロなので、そこでいちばん役に立つのは、実は具体的なノウハウといった薀蓄ではなく抽象的な理屈なのだ。抽象化されている理屈に慣れ親しんでいると具体的な場面の多くに応用が利くので、皮肉なことだが具体的なノウハウしか知らない人たちよりも具体的な問題を解決できる可能性が広がるのだ。僕がプログラマやコーダにも離散数学の勉強をしてもらいたいと言っているのは、単に潰しが利くとか、技術の基礎を理解できるというだけではなく、もっと実利的な理由もある。

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