2018年03月16日に初出の投稿

Last modified: 2018-03-16

法人向けクラウドストレージを選ぶ基準としては、セキュリティ効果の高いものを利用するようにしましょう。

近年は無料で利用できるクラウドストレージサービスも多く存在しますが、有料版と比べるとセキュリティレベルは異なります。企業の重要な情報を保存する上でも、セキュリティは何より重視すべきポイントです。

【2017年版】使いやすいクラウドストレージは?個人・法人向け各5選!

当社で使っている外付け HDD が故障の兆候を見せている。急にフォルダ内のファイルが消失したり、RAID 監視システムから、ドライブが外れたり繋がったりしている告知がメールで来ていたり、色々と危険な状況なのが分かる。が、なにせ 6 TB の容量があるし、何日か前に書いたように、NAS や外付け HDD を買い替えたり買い足すというのは無理があるように思う。中小企業の経費としていかに減価償却できようと、5年ごとに実質的に買い替えしていたのでは、ストレージとしての安定性に欠けると言わざるをえない。たとえば、自社で倉庫を借りて資材や商品を保管するにあたって、5年ごとに倒産してる倉庫会社を渡り歩くなんてことをしているなら、僕がその会社の CEO ならロジスティクス担当の部門長はおかしいんじゃないかと疑うね。

ということで、そろそろクラウドストレージを選択するしかないと思うのだが、はっきり言って国内のサービスは高すぎて論外だ。それに、国内企業のサービスだから海外企業のサービスよりもアクセスが速いとか、データの保管技術が優れているとか、運用人員が信頼できるなどという保証は全くない。国内企業でも、実際には Google や AWS を使っていたりするわけだし、日本人の技術力(とりわけインターネット・サービスに関わる)が海外よりも優れていたり信頼できる証拠など、古今東西に渡って実証されたことなど一度もない。NHK のクソみたいなナショナリズム番組の観過ぎだ(悪いが、黒部ダムていどのことなら多くの国でも昔からやっている)。

というわけで、上記のような比較事例は数多くあるのだが、おおよそどれも参考にならないと言ってよい。誰でも知ってるサービスを単に並べただけか、あからさまなアフィリエイト、あるいは上記のように公式サイトに書いてある(目がついているヒトの個体であって、そのページを読む時間があれば誰でも分かる)ことを並べ立てるだけのコタツ記事しかないと言った方が、やや乱暴だが妥当な表現だろう。

それから、法人で利用する場合には見積もりを依頼しないと予算感がつかめないという国内サービスが多い。これは、官公庁や地方自治体や巨大企業で飯を食っている大名商売の会社なので、最初から除外した方がよいだろう。そもそも見積もりを「依頼する」というだけでも負担だし、相手からのインバウンド攻勢を受け流す手間だけでも人件費すなわち工数の無駄遣いである(したがって、見積り依頼の返答や対応を電話とか営業訪問で行う会社など完全に無視するべきである)。中には、細かいオプションがあって事例ごとに見積り額が違うという言い訳をしている場合もあるが、対応しうる全ての場合分け(それが何億通りあろうと)から見積額を算出するなどという、いまどき中学生でも書けるようなプログラミングができないクラウドストレージ企業など、最初から相手にしなてくもよい。恐らくそのような会社は IT ベンチャーを名乗るだけの単なる営業代理店であり、実質的にサーバを運用しているのは下請けに決まっている。

さて、クラウドストレージを使う場合に考慮しなくてはいけないのは、ミラーリングの場合は(当たり前だが)ローカルにも同じ容量が必要となる。当社の場合、6TB の外付け HDD に入れてあるファイルをクラウドストレージにバックアップしたいのだが、単なるミラーリングとしてローカル側のフォルダを対象フォルダに設定すると、そこへファイルを入れたら自動でクラウドストレージ側と同期するのはいいとしても、クラウドストレージ側にも最大で(履歴は別として)6TB しかバックアップできないということになる。これは、box のように容量が無制限のサービスを使うときには勿体ない。よって、手作業でクラウドストレージにアップロードするというアクセス方法も選択した方がいいのだが、それを個々の社員にやらせるとなると、ID を社内で共有することになる。利用規約として問題ないとしても、ID の管理はこちらか部門長がすることになる。できれば、そういう ID ではクラウドストレージの設定を変更できないロールにしておき、上位のアカウントがあると便利だ。

それから、企業としてこのようなサービスを利用することが「コスト」だという懸念はあるし、そのように言ってくる部署があるとは思う。しかし、とりわけウェブ制作の事業では素材や納品物のバックアップなどで保管するべきファイルが増えているのに加えて、その品質も向上しているのでファイルの容量そのものも大きくなっており、ストレージは大きな領域が必要になっている。個人のパソコンにだけ置いておくのは情報資産の管理という点からは不安がある(盗用という内部犯行の点だけでなく、バックアップしていないという点からも)。確かに、一定のルールを決めて徹底すれば、必要最低限のファイルしか残さなくても済むようにはなるだろう。案件が終了したら、素材は広告代理店かトップクライアントへ返却し、改めて発注がない限り「ファイルの倉庫係」のようなことにならないよう、特に広告代理店には釘を刺しておくとか。あるいは、部門や個人でクォータを設定して、その容量を越えたら Blu-Ray などに記録して領域をクリアするとか。しかし、ウェブ制作プロダクションのマネジメントとして、そんなガバナンスが社内で確立できるくらいなら、誰も役職者として苦労などしない。それに、ほぼ全ての(もちろんビジネスアーキテクツやキノトロープや IIJ だろうと)ウェブ制作プロダクションは、広告代理店に対してファイルの倉庫係みたいなことを期待されている場合に、これをディレクターや営業どうしの対人関係として拒否することは非常に困難だしビジネスとしても得策ではない。

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