2019年04月12日に初出の投稿

Last modified: 2019-04-12

Search for a Zend Certified Engineer

PHP の資格試験があるのはご存知の方も多いと思うが、実際にいちいち受験して資格を持っている方など殆どいないという事実も多くの方がお気づきだろう。Zend のサイトにはイエローページがあって、ここには 144 人が登録されている。もちろん業務で PHP を書いている人は国内に何万人もいて、「ITエンジニア」と呼ばれる意味不明な職能だけでも90万人弱だから、これにコーダとかデザイナーで PHP を書いている人を加えたら、雑に見積もっても 100 万人以上はいるだろう。したがって、有資格者は 0.01% にも満たないと思う。PHP が書ける人に1万人くらい出会って、やっと一人だけ有資格者がいるかもしれないというくらいの割合だから、全く見かけないのも当然だ。ここで、有資格者が書いている文章を読めるのは珍しいと思ってもらっていい(笑)。

ちなみに、PHP の資格試験は(いつごろからか)RogueWave という胡散臭い名前の会社の傘下に入った Zend Technologies が実施しているものだけではなく、「一般社団法人PHP技術者認定機構」という国内の団体が主催しているものもある。「PHP技術者認定初級試験」のような標準的な試験もあるが、いま初めてサイトを見たら「ウェブ・セキュリティ試験」というものがあって、通称「徳丸試験」と言うそうな(笑)。どんだけガラパゴスの資格なんだよ。この試験って、少し調べたら国際資格にしたいとか言ってるようだけど、こういうノリではダメだろう。

さて、以前もどこかで書いたとは思うのだが、僕は ZCE を2006年の1月に受験して取得している。もちろん、当時も今も同じだが英語でしか受けられない。確か始まった頃に日本語版のテキストを出版する予定はあったと聞いているが、日本語のテキストしか読めない人が英語の試験を受けても無意味だ。もちろん、デタラメにクリックして合格する可能性はゼロではないが、すると逆に日本語のテキストすら読む意味はないだろう。そういうわけかどうかは知らないが、日本語のテキストという話も聞かなくなり、そのうち PHP 専門の開発会社さんで PDF の雑誌も出していたアシアルという会社が PHP の資格試験セミナーとかを始めたように記憶している。この会社の田中さんという代表は上記の国内資格の顧問もされているので、ZCE のセミナーだけやっていても仕方がないだろうから(PHP を書こうという人のうち、英語ができる人の割合はどれくらいなのかにもよるが)、国内資格の構築にも加わったのだろう。

で、これもどこかに書いていると思うが、ZCE(しかも PHP4 の時代の資格)は僕の仕事の役には殆ど立っていない。もちろん、資格試験を受けようと受けなかろうとたいていの人は何の関係もなくプログラムを書いているし、その大多数はロクでもないプログラムだが、とりあえず動くからだ。それに、ZCE のロゴを名刺へ印刷することにどういう効果があったのかは、僕自身が測れるものでもない。そういう名刺を僕と交わした、電通や博報堂を始めとする広告代理店さんの社員は何十人もおられると思うが、せいぜい名刺交換したときに気づいた方がトークのネタに困っていたときに「これなんですか?」と時間稼ぎの口火を切るネタになったくらいが関の山だろうと思う(もちろん説明されても興味はないだろう)。

また、この手の資格を弊社の求人に際して履歴書へ書いてきた人々がいるのかどうか、僕は実は知らない。弊社で過去に採用した、プログラマやネットワーク技術者やコーダの採用には、僕は専門的な職能の人材として(システム開発部門の取締役だった頃ですら)全く関与していないからである。技術力やビジネスモデルの発想力よりも、いわゆる「えいやー! とぉー!」系のウェブ制作会社だと(何のことだよ<笑)、プログラマにとって重要なのは技術力なんかではなく(プログラマやコーダの募集に応募して来てるくらいだから、全くの素人ではないだろうということ)どれだけ徹夜できるかとか、徹夜してもどのていどはハイな状態で勝手に盛り上がってくれるか、自分が先に帰るとどのくらい「敵前逃亡罪」みたいに自分で勝手に錯覚して不安を覚えて責任感を持ってくれるかという人柄が重要なのだろう。ということで、応募してきた人々が PHP どころか基本情報技術者の資格があるかどうかも知らないのであった。よって、少なくとも弊社のような会社にとっては資格など何の役にも立たないだろうし、大多数の会社でも同じだろうと思う。そして、専門的な技能をもつ人が多い会社であればあるほど、逆に「この程度の資格」しか持っていないことは裏目に出るに違いないのである。昨今、入札の条件に有資格者の人数を数えらえる状況もあるからか、弱小ベンダーですら会社ごと IPA の国家資格試験を受験しているくらいなので、プログラマとして専任の職能を名乗るのであれば、やはり PHP の資格などなくても国家資格が優先するのは当然である。つまり、素人に対してはハッタリになっておらず(その価値が分からないからこそ素人なのだ)、専門家には軽視されるため(その価値が大したことないと知ってるからこそ専門家なのだ)、有効な場面など殆どないと言える。

でも、いったん取得したからには、知識のアップデートを兼ねて PHP 7 の試験を受けなおしてもいいなとは思う。飯のタネには全くならないが、それなりに希少価値があるし、こうして有資格者だからこそ書けることもある。

ああ、ちなみに受験したときの話もどこかで書いたかもしれないが、当時は試験の配信元は PearsonVUE ではなく Prometric Japan だったと思う。オンラインで予約してからバウチャーを購入し、いまはないようだが大阪駅前のどこかにあった WAVE とかいう試験会場に行った。試験を始める前に所定の注意事項を会場の方から説明されて、誓約書にサインしたはずだ。それから CBT の端末に案内されて、90分の時間で試験を受けたのである。どれくらいで回答し終えたかは覚えていないのだが、CBT のシステムを終了させて端末から移動し、注意事項を説明された席へ移動してから待っていると、受付してもらった人から試験の結果を教えてもらった。それで終わりである。当サイトのプロフィールで掲載している資格証明書は、後から請求すると送られてきたのだが、確か到着するまでに何か月かかかった筈である。到着したときに、資格証明書を Zend Technologies へ請求したことを僕自身が忘れていて驚いたくらいだ。

試験勉強については、もちろんガイダンスも兼ねた教材と問題集が一冊ずつ発売されていたので、両方を買い求めて1週間くらいで一通り目を通したり問題を解いた(これは数学でも英語でも同じだが、問題を解いて「自分が何を分かっていないか」を分かるようにして修正したり重点的に勉強しないと、何を勉強するのであれ効率的な習得はできない)。Zend PHP Certification Study Guide (2004), The Zend PHP Certification Practice Test Book: Practice Questions For The Zend Certified Engineer Exam (2005) である。なぜか、いまだにアマゾンで販売されているが、これは PHP4 の古い本なので買ってはいけない。自分で教材を作る時の参考にはなるかもしれないが、技術者にとっては、いまどき何の使い道もない。

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