2019年06月28日に初出の投稿

Last modified: 2019-07-11

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ZAP

ウィンドウのセパレータを掴むのが苦手だ。もちろん、マウスの設定が速すぎるということも一つの要因だろうと思うが、UI の仕様にも大きな問題があると思う。 複数の項目を限られた横幅に入れるというのは、もともと何らかの限界がある。横幅 100px しかないウィンドウに 100 個の項目を並べても表として意味を為さないからだ。表というモデルで定義されたり規格化されている UI のフォーマットは、UI のフォーマットであるからには、単に機械がデータ・カラムを適正に処理できればいいというものではなく、ホモ・サピエンスが目で見て適正に使えなければならない。したがって、或る UI が適正に規格化されたり実装されているかどうかの基準の一つは、明らかにわれわれ自身の使い勝手という印象である。すると、もちろん僕という個人の印象だけで是非を語ることには限界があるとしても、僕もいちおうホモ・サピエンスの個体には違いないので、僕が限界を感じるという一つの事実をアノマリーとして退ける強い理由がない限りは、それほど特異な印象でもないと言ってよい。ただ、その特異性の立証責任を誰か不特定の他人に投げておいて勝手なことを言ってるのが、オンラインに蛆虫と同じくらい生息する素人やブロガーやライターと呼ばれる連中でもある。よって、ここでは僕が自分自身の印象について吟味しておこう(これが、哲学についても僕がふだんから言っていることだが、自分の方針や信ずるところを自分自身の言動に適応するということだ)。 まず、表形式になっているウィンドウの項目を分割しているセパレータを「掴む」という操作が、どのていど難しいのかを考える。標準的なパソコン・ユーザにとって「難しい」と感じられていないなら、僕の感じ方が特異であり、その原因は標準的なパソコン・ユーザには無さそうな作業環境なり設定(たとえばマウス・ポインタの速度設定など)に求められるかもしれない。ただ、その設定を変えるのは簡単なので、本当にそれが原因かどうかはすぐに分かる。 https://bugs.launchpad.net/ubuntu-mate/+bug/1391259 調べてみると、セパレータだけに限らずウィンドウの端を掴むのが難しいという困惑を書いている人はいるが、そう多くない。実際、他の人々(弊社の従業員)を見ていると、ウィンドウのタイトル・バーをドラッグして移動させることはあっても、ウィンドウの端をドラッグしてサイズなり縦横比を変える人は、そういない。また、間接的な事実を上げると、僕が使っている幾つかのアプリケーションでは、「だいなファイラ」だと「スプリットバーの幅」を変更する設定ができたり、そもそも Windows 7 以降ではウィンドウの縁の幅を変更できるようになっている。これは、ウィンドウの縁をドラッグするのがいかに難しいかを示しているのではないか。実際、会社では 4K モニタを使っているので、レジストリで HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\WindowMetrics の PaddedBorderWidth を "-60" から "-180" へと変更してみた。実は見た目の縁の幅は変わっていないのだが、エクスプローラでウィンドウをリサイズしてみると、ポインタがリサイズのポインタへ切り替わってから、数十ピクセルほど動かしてもドラッグ可能な《当たり判定》が維持されて快適だ。寧ろ、どうしてこういう《当たり判定》を狭く設定したがる人がいるのか、理解に苦しむ。そんなに Mac みたいな縁のないウィンドウにコンプレックスがあるのだろうか。あんなものは典型的な「プロダクト・デザインを知らないお絵かき人間の《デザイン》」であって、UI の設計という意味での《デザイン》ではない。

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