2018年07月11日に初出の投稿

Last modified: 2018-07-12

さてさて、明日から9月までかかって某大学の或る学部のサイトをリニューアルするのだが、現状は Movable Type と WordPress で制作されていて、既に Movable Type を取り回せる人が大学にも業者にも少なくなっているため、WordPress をベースにして全体を組み直したいというのが、リニューアルの一つの目的になっている。

もちろん、シックス・アパート社は本家 Six Apart 社のライセンスを2011年に子会社の日本法人でありながら逆に買い取るほどの業容を維持しているのだから、まだ十分に運用に使える CMS ではあろう。しかし、対応可能な人員が少なくなっているのは確かで、いまどき Perl が書けるウェブ制作会社を探す方が難しい。僕はいちおう Perl, Python, PHP を扱えるし、どの言語でも代理店案件、つまりナショナルクライアント案件での実績はあるが、別にそんなことで給料など全く上がらない。若い人には、こんな無駄なスキルの百貨店になるのはお勧めしないし、どのみち僕のような人材にしかできないことだ。ということで、PHP さえ書けたらひとまずウェブ制作会社のプログラマやコーダとしては就職できるのだから、無駄に Perl のような言語を覚える必要はないと多くの若者が判断していても、それはそれで妥当なことである。メンテナンス性を考えると、やはり WordPress という選択になるのだろう。それに、実際のところ何年も前から Movable Type も PHP を使うようになっており、印象としては非常に複雑な CMS になってしまっていて、そういう点でもメンテナンス性が悪いと思っている。いまどき、Perl の実装系を CMS と一緒にまるごとインストールするとか、PEAR のようなプロの PHP 開発者が殆ど誰も使わないライブラリを平気で利用するとか、ちょっとありえないアーキテクチャのアプリケーションだと思った。

それでも、10年くらい前に神戸の某貿易会社さんのコーポレートサイトを制作したときは(その当時は、まだサイバーエージェントが関西でウェブ制作の代理店をやっていたので、「C案件」と呼んでいたのが懐かしい。もちろん、他にも「D案件」とか「H案件」とか「A案件」とか「J案件」とか、まぁ広告代理店を受託している制作会社の人間なら誰にでもバレるような略語を使っていたわけだが)、わざわざ Movable Type を採用した。その理由は、静的な HTML ファイルとしてページを出力するという原理の方が、WordPress のようにビジターがアクセスするコードと管理者がアクセスするコードが共通であるという脆弱な原理よりも優れている筈だと評価していたからであり、これはいまでも原則として変わっていない。それゆえ、当社で WordPress を僕が使うときは、WordPress は管理画面としてだけ実装し、エンドユーザがアクセスするページは WordPress の管理画面やコアファイルの多くとは無関係に動作するように組んでいる(実際、フロントエンドは CodeIgniter で組み込み、データだけ WordPress のテーブルから呼び出していることが多い。ACF などのプラグインで登録したカスタムフィールドを使う場合だけ、/wp-load.php を読み込む)。

それにしても、学部全体と、それから学生のブログを組みなおすという話なのだが、いまのところ話はそれだけで、ページ数がどれくらいあるのかも分からないのに期限だけ設定されているという、これまたいつものようにどういうスケジュール計画をしたのか不明だ(たぶんウェブのディレクターなんて FP 法とか聞いたこともないのだろう)。リスクを講じる学部のサイトなのだが、さてはて、どうなることやら。

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