Scribble at 2022-05-17 16:39:19 Last modified: 2022-05-18 10:13:03

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ドイツ語で“滑走路”の意味を持つロルバーン。「シンプルで飽きのこないデザイン」と「使いやすさ」が一体となったポケット付きメモです。

Rollbahn

「もう20年は愛用している・・・」と書き始めようとしたら、20周年のサイトが公開されていた。ということは、リリースされた頃から良いものだと思って使い続けてきているのだった(正確には、Rollbahn は2021年で20周年だった)(*)。

さて、今日は休みをとって会社の近くまで足を運んで所用を済ませてから、フェスティバル・タワー(「ウェスト」がつかない場合は東館の方)の1階にある「DELFONICS大阪」へ立ち寄り、Rollbahn(ロルバーン)というブランドで展開しているノートを見てきた。そして、「横型 M ダークグリーン」のノートと、リングがない薄型の A6 ノート、そして A6 ノートに使う専用カバー(実はこれがいちばん高い)を買ってきた。僕はこれまで、仕事で会議のメモを残すために使ったり、受託案件などでウェブ・アプリケーションを設計するときのアイデア帳として、それから会社の事業所で業務に携わるのが当たり前だった2年前までは(やや勿体ないかもしれないが)受電メモとして、あるいは街中で何かふと思いついた時の quick memo として Rollbahn を使ってきた。他にも用途や気分に応じてマルマンの Mnemosyne とか、プライバシーマークや ISMS の現地監査で応対時に専用で使ってきた Leuchtturm 1918 とか、それぞれお気に入りのノートはあるが、最も多くの機会に長らく使ってきているのが Rollbahn だ(**)。

さて、そういうわけで DELFONICS 大阪で買い物してきたのだが、会計する際にスタッフから「ご贈答用ですか?」と言われて「いいえ」と答えた後で「プレゼント用ですか?」と聞かれたため、それにも「いいえ」と答えたら、怪訝な顔をして「ご自身でお使いですか?」と言われたため、「はい。自分で使うものです」と言って様子が落ち着いたようだった。つまり、僕は最初にスタッフから「ご贈答用ですか?」と聞かれたので「いいえ」と答えたのだが、どうも「ご贈答」ではなく「ご自宅」と言っていたようなのだ。あれはマスクをしていて活舌が悪いと猶更、同じように聞こえる。ぜひとも、他と聞き間違える恐れが少ない「プレゼント用ですか?」という質問を最初にしてもらいたい。

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* もっと以前からあったものを、文具にはそれなりに関心がある者の一人としてぜんぜん知らなかったとすれば修業や熱意が足りないという話になる。僕は大阪市内に長く住んでいるので、輸入文具を置いている店や大型の文具店に足を運ぶ機会は石垣島やソマリアの人々よりも遥かに多いのだから、有利な条件にある者がそれに見合う結果を出さないというのは、教養のトリクル・ダウン、もう少し世俗的な言い方をすればコスモ貴族主義の思想から言っても恥ずべきことであろう。しかしそうではなく、リリースされたときから運よく見つけて自分としては使い続ける価値があると評価した製品が20年に渡って市場に流通し続けたのだから、それなりに面目も保たれよう。もちろんそんな安っぽい面目など、文具を使って結局は何をするのか、人としてどういう業績を上げるのかという、相対的に大きな目的と比べたらどうでもよい話ではある。世の多くのノベール賞を受けたり数々の偉大な業績を上げた研究者や作家や実業家たちは、別に愛用の上等なノートとか専用の記録シートや原稿用紙を印刷所で作ってもらったりしているわけではないのだ。僕は文具を愛好する一人だが、ものごとには優先順位や優劣があるという厳粛な価値観は軽視していない。それゆえ、自分で「文具マニア」を名乗ったりはしない。

** ここ最近になって、「できるビジネスパースンは 5mm 方眼を使う」といった下らないスローガンでガラクタの時間管理術や情報整理法を語る馬鹿が増えてきたけれど、そんなものが業績や知性や人柄そしてサラリーマンとしての地位や実績には何の関係もないことくらい、周りに有能と認められた人間を眺める機会があれば、誰でも分かることだ。もちろん、だからといって有能な人間に限って 5mm の方眼ノートを〈使っていない〉というわけでもないのは明らかだろう。(*) の注釈で言った主旨と同じことを繰り返すが、形式や道具にばかり拘っている人間に(別に巨大でもなければ偉大でなくてもいいが)まともな業績を上げている人などいない。それは、文具のブログ記事を書いている人間のほぼ全てが、どこの会社でどういう地位についているか、あるいは主婦でも学生でも構わないが、彼らが現実に家庭や大学で何をやっているかを調べられたら分かるはずだ。たとえば、専業主婦としてしかるべき仕事をしている人の大半は、別にフランスの高価なノートなんて使わなくても的確で適切な掃除や洗濯や料理ができている筈であり、ロクに使ってもいない高額の文具や小物を動画やブログで紹介しまくっているような主婦に限って自宅の状況はロクでもなかったりするものだ。

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