Scribble at 2022-05-18 10:08:27 Last modified: 2022-05-19 11:10:11

「無線 LAN と Wi-Fi の違い」という記事があったけれど、こんなのは使ってる状況を思い浮かべたらいいだけだ。

Wi-Fi は無線で通信する規格のことなので、Wi-Fi で接続できる契約に加入していて対応するアクセス・ポイントが街中にあれば、東京でも大阪でもアクセスできる。これに比べて無線 LAN は、文字通り「ローカル・エリア・ネットワーク」なので、自宅のルータに接続している設定のまま外へ出かけたところで、誰の家や会社に行っても繋げられない。あるいはルータで話をすれば、あなたの自宅にあるルータを外へ持ち出しても、それを無線 LAN のルータとしてインターネットへ接続できる手段はないのである(そんなことに使える接続先なんてないし、そもそも自分が契約しているのと同じプロバイダが敷設したケーブルを見つけるのも手間だ。そして他人が使ってるルータを持ち込んでも平気で接続させてくれる家庭や会社があるとは思えない)。

よって、接続できる範囲という点で言えば Wi-Fi の方が広い概念となり、無線 LAN は特定のルータで接続する LAN の無線というだけのことだ。ただし、この区別はだんだん新しい仕様で失われつつある。一つの LAN の設定のまま他のルータやアクセス・ポイントでも接続したいのであれば、いまで言えば「メッシュ Wi-Fi」という規格に準拠したルータや中継器を使うことになる。あるいは、「ローミング」という方法で異なる事業者どうしがユーザの接続を共有すれば、遠隔地でも同じプロバイダの接続設定でインターネットに接続できる場合はある。特に海外で電話のキャリアが提供するインターネット通信を利用する場合に、ローミングはよく利用されているだろう。しかし、これを「無線 LAN の拡張」などと言う人はいない。

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