Scribble at 2022-03-31 10:34:00 Last modified: unmodified

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これまで何度かご紹介してきた Firefox 用のアドオンである Scrapbook は、DVD に保存したウェブ・ページのアーカイブを見ていたら、2007年11月17日に見つけて、Scrapbook アドオンを Firefox に追加した直後に、上記のとおりアドオンのページを最初に保存していたことが分かった。よって、このアドオンは15年近くも使わせてもらってきたことになる。もちろん保存した大半のページは再利用できていないわけだが、しかし一部でも再利用してきて、当サイトで公開している論説を制作するために役立ててきたことも事実だ。「一部」とは言っても、たぶん数千の単位で Scrapbook アドオンのアーカイブからページを読み直したり検索して調べたりしたのは事実だ。

しかし、古いデータ領域から現在のデータ領域にインポートできなくなっていたり、恐らくコンテンツをアーカイブするための仕様が途中で変わっているのか、過去のデータを再利用するのが難しくなってきている。また、僕のように「インターネット考古学」とか「サイバー考古学」などという(揶揄して言われることもある)興味でウェブ・ページを保存している人は少ないせいか、このアドオンに限らず同じような用途のアドオンや拡張機能が他のブラウザでも活発に開発されてはいないようで、今後の運用にはかなり不安がある。また、コンテンツを活用していく今後の見通しとしても、もちろん学術研究者の作法なり実務としてウェブ・コンテンツだけを探したり読んでいるわけにもいかないのであって、やはり印刷物なり電子書籍なりといったオーソドックスなコンテンツや媒体に比重を移した方がいいのではないかと思わざるをえない。自分が利用しておいて、また自分でもサイトを運営して論説を公開していながら言うのも変だが、やはりウェブ・コンテンツは個人として制作したり公開している文書とか資料については、当人の voluntary というか charity というか、とにかく俗人的な熱意や関心に依存するため、安定した「典拠」としては期待するべくもない。たまたま見つけた資料を利用させてもらう幸運は寿ぎたいが、それがどこかにあるとか永続することを期待するのは、やはり学術研究者としても哲学者としても、あるいは一人の大人としても間違っていると思う。

そういうわけで、前にも書いたが、Scrapbook アドオンに保存したコンテンツはサポートできるブラウザがメンテナンスされ続けている限りは利用すると思うが、Scrabpook アドオンでウェブ・コンテンツを保存していくという手続きは、今年を最後に止めようと思っている。

すると、少なくともオンラインで検索したりブックマーク・サイトで見つけたコンテンツを見かけたら、見つけたときに読むという実務になるのだろう。これまでは、いったん「あとで読む」式に続々とアドオンでページを保存してきたため、それなりに膨大な分量のページが貯まったわけだが、今後は興味深い記事や論説を見つけるたびに、実際に通読してメモを残したり URL などの情報を記録していかないといけない。これは、はっきり言って手作業だと非常に面倒だし効率も下がる。しかし、取捨選択の基準を厳しくして、目を通すべきページを厳選することで何とか毎日1時間ていどを確保してゆきたい。

もちろん、読んだページについてテキスト・ファイルに URL をペーストしたりという作業をやみくもに続けるなんてことは考えていない。少なくとも、とどめておきたい文章については、URL とテキストを入力したら後は自動でアクセスしてタイトル・タグとかを引っ張ってくるようなプログラムは自分で書いて運用する予定だ。

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