Scribble at 2023-06-12 10:02:20 Last modified: unmodified

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Air Purifier vs. Positive Pressure Fresh Air System – an unfair Battle?

既に元の記事が削除されてしまっているため、Internet Archive のキャッシュにリンクしてある。要するに、陽圧のシステムと、外気をフィルタリングするシステムとを比較して、PM2.5 がどのていど室内へ入ってくるかを議論しているらしい。空気中の成分をモニタリングする製品を開発・製造・販売している会社のサイトであるため、特にどちらかの方式について肩入れや利害関係があるとは思えないし、この記事を取り上げた Hacker News でも内容に重大な間違いがあるという指摘もなさそうなのだが、どういうわけか取り下げられてしまったようだ。

一般的な家庭では、もちろんどちらも使われていないだろう。せいぜい室内の空気の汚れ(特に喫煙者が多くいた時代は)とか、あるいは湿度が上がり過ぎてカビが生えるのを防ぐために、日本の家屋では毎日のように戸を開けて空気を入れ替えるのが当たり前だった。PM2.5のような汚染物質が問題になったのは、もちろん日本では「公害」という言葉が使われ始めた前世紀の後半からだが、フィルタリングと共に排気の規制が進んでいったので、僕が住んでいる大阪市内でも住宅に空気清浄機を常設するなんて家庭は多くないし、ましてや CPU の生産工場でもないのに陽圧式の清浄システムを備えるなんて家庭は、そもそも家庭内部に、つまり建材やら内装に発癌物質や劣化の速い材質が使われているなどの固有の問題があるのだろう。

陽圧システムの方が PM2.5 を除去(というか入ってすら来ない)するのに効果的だとは言うけれど、動かし続けないといけないし、いったん室内の濃度がゼロになったとしても室内を密閉しないといけないので、これはこれで外気が入らなくなって別の問題が起きる。よって、記事がタイトルで言っているように、これらのシステムは二者択一ではなく効果的に使いながら一定の安全なレベルを保つという運用しか現実的な答えはないと思う(PM2.5 を輩出しないように原因を絶つ努力も必要だが)。そういう主旨の文章なら、別に取り下げる必要はないと思うのだが、グラフにやや紛らわしいことが書いてあると言っている人がいるので、何か他の問題があるのだろうか。

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