Scribble at 2023-05-24 08:52:59 Last modified: unmodified

添付画像

Layers of Deceit

僕は中学生の頃に、グラハム・カー(@grahamkerr)の『世界の料理ショー』という番組が好きだった。確か毎日放送で日曜日に(『マクロス』の後に)放送していたと思うのだが、勘違いかもしれない。ともあれ、料理番組はなぜか色々と観ていて、もちろん神田川敏郎の「ちょっと工夫で、この旨さ」だの、土井勝の『おかずのクッキング』だの、『料理の鉄人』だの、滝田栄の『料理バンザイ!』だの(スポンサーだった雪印の偽装事件で番組が打ち切られるまで、この『料理バンザイ!』は20年も放送していた長寿番組だった)と、色々な番組を覚えている。テレビ・ドラマでも、『王様のレストラン』を始めとして観ていた作品は幾つか記憶に残っている。でも、僕自身は殆ど料理しないしできない。なので、実感として上記の記事で指摘されているようなことがあるのも気づかなかった。

確かに、テレビ番組で紹介されている料理の手順とかレシピとか分量には、不正確だったり、不適切かもしれない場合があるのだろう。なにせ、「料理研究家」などと自称しているが、その大半は調理師免許や栄養士の資格すら持っていない素人だ。「映(バ)える」盛り付けの料理をせっせと暇潰しに作って Instagram に挙げているていどのことで「先生」扱いされる世界での人々である。その多くは、胡散臭いデタラメな感覚でしか料理していまい。

記事に話を戻す。すると、たまねぎを飴色にする時間がたいていは短すぎる理由として、実はもっと長い前処理をしていたということが指摘されているだけである。しかし、それは料理研究家が嘘をついている「理由」にはなっていない。なぜなら、前処理が必要だということは分かったとして、では玉ねぎをフライパンで調理するよりも前に長い準備が必要であるという事実を言わないのはどうしてなのかが分からないからだ。これでは、この記事そのものが clickbait だと言われてもしかたない。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook