Scribble at 2024-07-27 16:23:02 Last modified: 2024-07-27 16:24:07

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全訳 漢辞海 第四版

手元にある学研の『漢字源』は、日本語の熟語などで使う漢字を調べるには役立つけれど、どうも漢文、しかも古代の中国に関わる解説が乏しいという印象があって、これから四書を読んでいくに当たって不安があった。そこで、先日は会社からの帰りに天満橋のジュンク堂で『全訳 漢辞海』(第四版、2024)を買ってきた。書店で類書を手にとって編集の方針を比べてみると、『全訳 漢辞海』は "Chinese language" に立ち返って漢字を理解することに着目して編纂されたとあり、漢文を読むならこれだろうと納得して買った。それから、漢和辞典の比較について書かれたオンラインの文書を読むと、やはり漢文学を専攻する高山大毅氏の解説では、東京大学の「教養学部報」に何度か辞典案内を書かれているが、2018年度の文章では『全訳 漢辞海』を「このカテゴリーでは支配的」とまで評価している。なので、僕のような素人のお爺さんが漢文を読むには、さしあたって最適な一冊だと言える。

(https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/booklet-gazette/bulletin/599/open/599-8-18.html)

また、この辞書は末尾の付録として漢文の読み方が詳しく掲載されている。なので、漢文の語法などを扱った本は不要かと思ったが、念の為、Z会の『文例で学ぶ 漢文句形とキーワード』(原 安宏/著、2008)を買っている。これは新書に近いサイズで扱いやすい。同じくZ会から出ている古文のハンドブックも使っていて、こちらも受験参考書としてはよく知られている。もちろん受験参考書の中には(学術研究者が書いているわけではないので)出鱈目なものもあるにはあるが、Z会の漢文と言えば『論語』の注釈でも知られている加地伸行氏が顧問を務めているという事情もあるわけで、一定の水準が期待できる。

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