Scribble at 2025-11-18 20:17:30 Last modified: 2025-11-21 16:04:23
九州最大の玄海原発の上空に現れた謎の光。ドローンの侵入も疑われたが、原発の警備体制では記録さえできなかった。専門家は「ただちに原子炉の安全に影響はないが“空の死角”が露呈した」と警鐘を鳴らす。いま世界では重要施設へのドローンの侵入が頻発。韓国の古里原発では飛来した6割で操縦者を特定できず危機感が高まっている。急速な進化を遂げるドローンにどう備えるのか。日本や国際社会には何が求められるのか、考える。
解説者として登場した鈴木達治郎氏(元内閣府原子力委員会委員長代理)の発言に呆れてしまった。なんでも、ドローンを原発に飛ばす目的や人物(一般人なのか軍人なのかテロリストなのか)によって、対応を変えなくてはいけないという。そういう甘いことを言っているから、役人の危機管理やセキュリティというのはママゴトなのだ。
情報セキュリティにも同じことが言える。いまや、(或る意味で有能な)小学生がオンライン・サービスを使って大規模な DDoS 攻撃を仕掛けられる時代である。攻撃者がテロリストだろうと一般人だろうと中国共産党の軍人だろうと関係ない。やることは同じであり、同じであるべきだし、同じである他にないのである。それとも、どういう理由でかは知らないが、攻撃したりドローンを飛ばしている人物が一般人だと分かれば、警察に任せておけばいいのか。あるいはサイトを攻撃したりドローンを飛ばしている人物が北朝鮮の軍人であれば、自衛隊が対処する「べき」だと言って何もしないのか。
鈴木氏が、相手によって対応を変えるなどと言っているのは、要するに「対応」の内容そのものがドローンを撃墜するような行為だと相手の財産を損壊することになるからであって、それができるのは権力をもつ警察か自衛隊だけだからだと思っているからである。でも、原発やウェブサイトを運営している企業においては、サイトに攻撃が始まったり、ドローンが飛来してから警察や自衛隊に通報していては手遅れである。こういう事案においては、相手が誰であり、目的がなんであろうと、サイトや原発を運営している事業者はまず何よりも資産を保護する行動をとり、それが過剰であろうと、人に危害を加えるわけでもないなら、ドローンを撃墜するていどの些事について法的に妥当な対応であるかどうかを心配する必要はないし、危機管理の責任においては過剰に反応するていどでよいのである。一般人のであろうとなかろうと、侵入してくるドローンなんて、さっさと撃墜してしまえばいい。それで破産するような個人がドローンを購入して飛ばすわけがなく、日本人だろうと、あるいは日本に来てまでドローンを飛ばそうなんていう中国人だろうと、成金の玩具なんていくらでも撃墜して構わない。いわんや産業スパイやテロリストや軍隊であれば、なおさら民間企業であろうと積極的に撃墜して構わない。情報セキュリティにおいても、サイトを攻撃してる連中の回線をたどって、逆向きに(つまりレスポンスに何らかの攻撃コードを混ぜて)反撃する手段がないものか、僕らも考えたりするものだ。いたずらやテロをやっている相手の資産なんて知ったことか。また、それにボット・ネットとして利用されている IoT(つい先日も Azure に対する大規模な IoT 機器による攻撃があった)も、脆弱な機器を利用している報いを受けたら良いと思う。もちろん、それら IoT 機器の中に医療機器やインフラの制御機器などが混ざっていると困るわけだが、そもそもそういう重要な用途の機器を IoT で運用すること自体が愚行としか思えない。