Scribble at 2023-05-15 22:20:27 Last modified: 2023-05-16 09:53:17

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替刃式のストレートとして色々なバリエーションの商品が発売されている Kazakiri は、既にご紹介したように、僕が初めて使った替刃式のストレート・レイザーでもある。これも既に説明したとおり、既に僕は Kazakiri を髭剃りに使っておらず、ヒンジをわざとペンチで硬くして固定し、剃刀の運行を練習するための器具として使っている。なので、髭剃りに使ったのは数週間であるから、さほど愛着もないのだけれど、暇潰しに調べてみると幾つか分かったことがある。

上記はアマゾンの商品紹介だ。僕は殆どこういうものを見ないで商品を買っているから、後からじっくりと眺めてみると新しい発見がある。なんでも、Kazakiri は會澤和磨氏という「プロの理容師」が監修して設計された商品らしい。そもそも、国家資格の理容師に「プロ」以外がいるのかという髭剃りマニアでなくても突っ込めるインチキ広告はともかくとして、まさか個人の実名を使って嘘は言うまい。なので、もう少し調べてみた。

會澤和磨氏は2015年(平成27年だ。保守の人間がこんなことを言うのは変だと思うだろうが、頼むからいまどき年号なんて使わないでくれ。換算が面倒臭い)に茨城理容美容専門学校の理容科を卒業した人物で、男性ヘアサロンと理容室を兼ねる KEEN という店の自由が丘店に採用されたという。SNS のフォロワー数が15万という人気の理容師らしい。ちなみに Twitter(@BARBER_KZMSAN)のフォロワーは2023年5月15日の時点で76人だが、あと14万9924人は TikTok にいるようだ。なお Twitter のアカウントでは、自分で監修した筈の Kazakiri という剃刀については一言も語られていないのだが、宣伝くらいしてはどうだろうか。ともあれ、Kazakiri の製造会社が何かプロモーションをしているのかと思って「會澤和磨 kazakiri」で検索しても、Google ではせいぜい7件しかヒットしない。

https://www.tiktok.com/@barber_kzmsan/video/7176972614160633090

だが、TokTok では本人が宣伝していた。

https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/04010/020/8/22/oshirase/37364.html

それから、埼玉の川口市では剃刀の使い方についてオンライン講座も開いている。

勘違いされるといけないので書いておくが、僕はなにもこの人物を紹介して何か嘲笑しようという意図はない。寧ろ、「プロの理容師」として髭剃りについて色々と紹介しているのだから、逆に賞賛に値するだろう。彼がこういう自治体での情報発信に参加せず、ひたすら TikTok や Instagram で女子供にウケのいいガキの美容ネタだけを配信していたとしても、何にもやらないよりはマシというものである。

ただ、彼が Kazakiri の製造にあたって何を「監修」したのかが何にも分からないというのは困る。出来上がった製品を使ってみて感想を言うていどでも「監修」になるというのが、イージーなブランド訴求や権威付けを組み込むマーケティング屋の常識だからだ。

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