Scribble at 2021-08-08 16:51:02 Last modified: 2021-08-08 16:53:37

今日は逆に3冊を読了した。シャインの『問いかける技術』は『人を助けるとはどういうことか』の一部を詳細に議論しているだけなので、重複している事例や内容も多かったし、そもそも文字数の少ない版面であったから読み進めるのが速かった。そのせいもあって午前中の3時間くらいで読み終えたのだが、これも内容として丁寧に読み返した方がいいと思うので、古本屋には送らない。

そして、それぞれ1時間くらいで読み終えたというか読み飛ばしたのが、大前研一氏の BBT 大学とやらが編集している、『プロフェッショナル シンキング』と『プロフェッショナル リーダーシップ』だ。HBS などが出している薄っぺらい〈まとめ本〉と同じようなものだが、とにかく内容が酷い。どちらも BOOK OFF で買ったものなので、さほど出費はしなかったものの、いくら中小企業であろうと部長職に携わる人間の時間(二冊なので2時間)を浪費させた罪は万死に値すると言いたいね。些末な個人的経験の肥大化、アジア各国の人材に対するステレオタイプ、学術的な根拠に乏しいフレームワークやスローガンの雑な紹介、バカでも分かる典型的な生存バイアスにもとづく成功事例の濫用などなど、挙げたらきりがないほどの愚かな読み物だった。地方自治体の出入り業者であるコンサルタントや事務機屋の営業などがブログ記事に書いているていどのクズ文章であればともかく、東洋経済から「大前研一」の名義も使って出しているのだし、もちろん僕は企業の経営メンバーとして大前氏に過分な評価など昔からしていないが、もう少し堅実な内容の本が作れたはずだと思う。

そういうわけで、当サイトのフロント・ページで列挙している「読了した本のリスト(Finished books)」に、これら二冊は加えないでおく。いくら古本屋で適当に買ったとは言っても、こんな紙クズへ目を通すのに人生の2時間を浪費したという事実を公開するだけでも恥としか言いようがない。

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