Scribble at 2022-06-07 10:39:42 Last modified: 2022-06-07 21:11:43
別にそれで何か由々しきことなんて一つもないと思うね。そもそもペットを飼うなんてことは社会が認めてこそ許される贅沢の一つにすぎない。よって、社会が許容する要件として、幾つかの目的のためにマイクロ・チップを埋め込むべしと決めたら、飼い主やブリーダーやペット・ショップ店や獣医は黙ってそれに従うべきだ。それを求められてもなおペットを飼える金や暇のある者だけが、ペットつまりは他の動物種を実質的な奴隷として使役しても許される。同じ奴隷でも家畜の場合は、大量に扱うし、扱い方そのものがブロイラーなども批判の的となっているように倫理的な面からは問題があるため、更に多くの法令で規制されているのを誰でもご承知の筈だ。
僕も実家でセキセイインコを何十羽と飼っては死なせたり逃がしたりしたものだが、やはり考えてみるとペットを飼うというのは罪深いことだと思う。両親もセキセイインコを長らく飼っていたようだが、やはり何度も亡くなるのを見てきたからか、とうとう母親が亡くなる何年か前に、それまで10年近くも生きていたセキセイインコが亡くなったのをきっかけとして、「もう辛いから」という理由でペットを飼うのを止めてしまったという。
しばしば、ペットを情操教育の道具などと称して、子供にわざと死ぬまで飼育させる家庭がある。いわばデーゲンの理屈みたいに死の教育だの予行演習だのと言ってのける人がいるわけだが、いったい何の根拠や確証があるのやら、まるで分らない。いいかげんに、人の親だからというだけで、しつけや教育についてなんでもかんでも自分たちが子供に施す権利があるとか決める能力があると思い込むのはやめたほうがいい。