Scribble at 2023-02-09 15:51:34 Last modified: 2023-02-09 15:52:14

YouTube で日本人の動画を観ていて頻繁に聞くのが「本レザー」という言い方だ。何のことを言ってるのかは、おおよそ straight razor のことだろうとは思うのだけれど、この「本」という漢字を使っている理由が分からない。理容師や理容業の情報というのは、とにかく規格とか規制に関してはなかなか情報が公に出てこないので、業界人としての常識が学校教師のように内部で凝り固まっていて、日本共産党みたいになってるんじゃないかと思う。僕らのように保守の人間から見れば社会主義国だしな、ここは。

Merriam-Webster の語源情報では、"straight razor" の初出は1900年代の初めだという。意味としては、"a razor with a rigid steel cutting blade hinged to a case that forms a handle when the razor is open for use"(使うときにハンドルから刃を開いて使うヒンジ型の剃刀)である。でも、これだけでは "straight" が何を指しているのか分からない。直感的には刃が湾曲せずに真っ直ぐだから("straight cutting edge" だと説明しているサイトがある)ではないかと思える。Cambridge の辞書サイトでも、"straight-edge razor" と同義だとされているので、恐らくは刃が真っ直ぐだという意味なのだろう。

ただし、この言葉が使われ始めた時期を考えると、既に安全剃刀が1800年代には登場していたため、"straight razor" は安全剃刀とは違って刃だけを交換できるわけではなく、本体に刃が「直に(straight)」付いているという意味にもとれる。そして、こういう語源だけでは日本で「本レザー」と呼ばれている理由は全く分からない。

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