Scribble at 2023-11-07 13:40:07 Last modified: 2023-11-07 18:40:01
IT 企業や IDC 企業がデータ・センターを北海道に建設する事例が続いている。弊社でも、さくらのクラウドでは北海道のデータ・センターにインスタンスを立てている(まだ受託案件では、さくらのクラウドを使っている。自社で運用しているサーバは、既に AWS へ移設した)。なので、機器の冷却効率だとか土地が安いとか、幾つかの事情で北海道に建設するという理屈は分かるけれど、今般のロシアによるウクライナへの侵略戦争が始まらなかったとしても、ロシアとは長年にわたって領土について対立が続いている(ロシアは「ない」と言っていようと、日本が「ある」と主張していることは知っている)わけだし、いまだに実質的には仮想敵国だ。なんで、そんな最前線の地域にデータを分散するという発想になるのかという懸念が残る。ロシアが侵攻してくるなら、どう考えてもまっさきに北海道が占領されるしかないわけで、まさか佐渡ヶ島や沖縄から狙ってくるなんてことはありえない。
これから東海地方などに予想される大規模な地震、いやそれだけではなく国内では色々な場所で大規模な地震や山火事や水害が起きるリスクはあるのだ。情報なり機器なりネットワークを分散させるという目的があるなら、分散先の方が分散元よりも新しく巨大なリスクに見舞われるというのでは困る。よって、東京から分散させるのであれば、まず最初に候補となるのは大阪や京都や奈良だろうし、次に現在の仮想敵国であるロシア、中国、そして北朝鮮から離れており、そしてたどり着くまでに別の島や海域を通過する必要がある四国だろう。あるいは、その地域へ国内からでも辿り着くこと自体に苦労がある長野県や群馬県の山中とかだ。岩盤も強いとされている。