Scribble at 2018-08-25 19:57:42 Last modified: 2022-09-28 10:26:08

添付画像

大阪でお好み焼・鉄板焼なら【狸狸亭】|ぽんぽこ亭

若い頃は、お好み焼きのチェーン店で頻繁に入った店と言えば、「ぼてじゅう」と「千房」だった。どちらも飽食の時代を彩ったブランドであり、コテを Star Wars のスター・デストロイヤーに模した「千房」のテレビ・コマーシャルは、そのアホらしさに呆れただけではなく、お好み焼き屋がテレビ・コマーシャルを打てる業容になったことに驚きも覚えたものだった。

現在は、この「狸狸亭(ぽんぽこてい)」や「風の街」へ入ることが多い。もっとも、いまではお好み焼き屋は年に1回ていどすら利用していない。自宅で作ってもらうお好み焼きで僕は十分だからなのだが、たまにはプロが作ったものを食べたくなる。そして、いまのところ味は「狸狸亭」が群を抜いている。しかも、これまでに2カ所の店舗で食べたのだが、どこの店舗でも同じくらい美味い。これは、調達、材料管理、教育、検査、モチベーション管理、フィードバックといった、一連の仕組みが適切なレベルを維持できるようなマネジメントが出来ているからなのだろう。

なお「風の街」という店が、「風月」という、これも伝統あるチェーン店からの暖簾分けだとは知らなかった。そして、不思議なことに、同じ粉物と言われているタコヤキについては、僕は全くブランドを知らないし関心がない。タコヤキについては、チェーン店よりも街中で見知らぬ老婆が作ってるようなタコヤキの方がたいてい美味いからだ。昨日も書いた、クソみたいなどうでもいい拘りのラーメンを作ってるような連中と同じく、インチキな拘りのタコヤキ専門店なんて、僕の40年近くに及ぶ消費者としての経験から言って、殆どがクソだ。東京に進出してるようなタコヤキ屋も、だいたいは東京の田舎物にクソを食わせているに等しい。そして、既に多くの方が気づいているように、昨今の原材料費の高騰と、他の業種にも見られるように後継者がいないという事実を受けて(いつまでも「老婆」が老婆のまま50年もタコヤキを焼いていたら、それは化け物かロボットだ)、街中のタコヤキ屋さんは急速に姿を消している。つまるところ、大阪には観光客にバカみたいな値段で売りつけているチェーン店しか残らないという状況に陥りつつあり、大阪で生活する人々にとっての生活文化としてのタコヤキは死滅したと、エコノミストや社会学者に宣言されてもおかしくないのである。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook