Scribble at 2021-05-12 08:02:18 Last modified: unmodified
これの顕著な事例は、講談社ブルーバックスだと思う。たとえば「カオス」と銘打った本があるけれど、ブルーバックスですら殆ど数学的な基礎は解説されておらず、これでは理屈を実地に当てはめるために自分の想定する条件でモデルを作る役には立たない。役に立てようと思えば、ここから更に専門的な解説へ読み進める必要があるし、不足していれば数学の勉強も必要だ。「カオス」というキーワードを叫ぶだけで何の成果も上げられない人の大半は、要するにこういう地道な勉強をやっていないだけなのである。同じく、ビジネスでも毎年のようにベスト・セラーが出てきて新しいキーワードが流通するけれど、それを安易に現実の経営や営業活動に応用できるわけではないにせよ、キーワードを弄ぶだけで何の身にもならないのは、単にそれを応用したり適用するために必要な関連する知識や技能の習得を怠っているだけなのだ。
しかし、それは逆に言えば真面目に向き合えば成果が出る(可能性がある)ということでもある。