Scribble at 2023-03-29 23:15:33 Last modified: 2023-03-30 08:51:39

添付画像

DE(Personna、上)と BOCTOK-3 の刃(下)とを同じ角度と同じ向きの光源で撮影して比べてみる。DE の実際の製造工程では、11°くらいから始まって25°くらいまで三段階に機械で研いでいくらしいということを前提にしておこう(山田、宮崎「カミソリの刃先と切れ味」,『精密工学会誌』, Vol.54, No.11 (1988), pp.2048-2051)。それから同じ論文で説明されていることだが、根元から先端に向かって段階を経て鈍刃に研いでいくという。よって、先端の方が角度は大きいのだから、先の落書きで指摘したように、根元を大きな角度で(十円玉何枚挟むとかなんとか)研いでから切れ刃を寝かせて小さな角度で研ぐというのは、やはりデタラメだと言えるだろう。そんなことで刃先に鈍角の刃が付くわけないからだ。もちろん、straight razor の刃先と替刃の DE の刃先とで切れ刃の作り方が違うと反論はできるかもしれないが、先の落書きで図を示したように、後で刃先を小さな角度で研いでも、そもそも刃先に砥石が当たらないのだから、その「違い」とは無意味な違いでしかあるまい。

というわけで、出鱈目な研ぎ方を批評するのはもういい。時間の無駄だ。それよりも、下の画像で示したように、やはり僕の研ぎ方だと問題があるのだろう。まず第一に、刃の付き方が二段にしかなっていない。ただし、剃刀の刃として三つの角度を付けないといけないのかどうかは、自明ではない。よって、これが本当に「問題」なのかどうかは保留しておく。そして第二に、切れ刃そのものが Personna の切れ刃と比べて大きすぎる。Personna の切れ刃は、下の BOCTOK-3 の切れ刃に比べて半分くらいの大きさしかないから、髭に対してまず最初に「サクッ」と入っていくだけの役割に徹した小ささなのだろう。これが大きすぎると、結局は髭を残りの刃で割いていくような動きができずに、僕が感じているように髭を薙ぎ倒すことしかできなくて剃れないという結果になるのだろう。やはり実際に撮影してみた事実と単純で理に適った思考を組み合わせたら、話は簡単だ。勉強になるな。

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