Scribble at 2020-09-15 19:25:01 Last modified: unmodified

確か先週の土曜日に天気予報を tenki.jp で見たら、今週は断続的に雨天という予報だった筈だ。このところ雨の予報がかなり高い頻度で外れていて、逆に快晴の予報が出ている日にスコールのような短時間の強い雨が降るようになった。大阪も亜熱帯のような気象に近づいているのだろうか。しかし、それと予測の確率が変わることは別の話である。大気の大循環だけでなく、長期的な変動も見越してスーパー・コンピュータを稼働させたり、そこで使われるプログラムやデータを大量に仕込んでいるのが、国家的な規模で予算や人員を投じているプロジェクトというものだろう。

もちろん「前例がない」というセリフは理由にならない。日本周辺だけで孤立系の大気循環しか考えていないなら、系の外から加わる変化を最初から想定できないのは当たり前かもしれないが、そんな計算は、いまや地球科学の学生が自宅のパソコンでやるようなレベルのシミュレーションだ。地球規模のフル・スケールの(それでも、或るていどは理想化された孤立系だが)大気循環のモデルを組んで計算しているのであれば、日本の気候が季節なり気象というレベルだけではなく長期的にも変化していることは織り込み済みであろう。

確かに、どこで降るか、そしてそもそも降るのかどうかすら前もって分からないからこそ「ゲリラ豪雨」などと言うのかもしれないが、ゲリラ豪雨になるという大局的な予測すら難しいということでは、およそ気象予報というのは過去の記録だけから割り出している統計的な帰納からの推定にすぎないという話になるだろう。

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