Scribble at 2020-09-15 20:44:57 Last modified: 2020-09-15 23:40:48
或るブログ記事で紹介されていた論説を探してざっと読んでみた。まったく、ブログ記事の筆者が感想を述べている心境と同じく、こんな悪質なものをハーヴァード大学に所属する日本研究の人間が公にするなんてのは、呆れるばかりだ。
日本に移住した外国人とか、あるいは日本育ちの外国人なる人々の中には、海外でチェックする人が少ないとか、逆に日本で外国語の文章をチェックする人も少ないという事実をいいことに、こうして酷い文章を残す者もいて、少しでも外国語に触れる機会があれば検証していく必要があろうと思う。愛国者を自称している人々には、美しい日本とか汚れなき民族とか自己保存的なファンタジーを語ってる暇があったら、こうして海外で続々と書かれている劣悪な文章を探して批評するくらいの見識や学識くらい身に着けたらどうなのかと問いたい。
この、ジョン・マーク・ラムザイヤーというハーヴァード大学の日本研究者は、簡単に言えば水平社が松本治一郎氏を初めとする「犯罪者」に乗っ取られた暴力集団であると書いていて、金を脅し取るための手段として言葉狩りの糾弾闘争を展開し、社会的・歴史的な正当化としてマルクス主義を支持していたという。もちろん、部落差別解放という運動に政治や党派性があったことを否定するつもりはないが(というか、このような運動は政治的でしかありえまい)、この論説はどう好意的に解釈しても、目を覆いたくなるような勉強不足か(これで HLS の…三菱の冠教授だが professor になれるらしい。ハーヴァードも大したことないな)、イデオロギー的な意図による歪曲、あるいは日本で育ったらしいから、その当時に周囲の誰かから(いまなら Twitter に幾らでもその手の人々はいるが)同和は既得権益であるとか刷り込まれたのかもしれない。気の毒な話だ。しかも、アメリカへ戻ってそれこそ既得権益を手にしたハーヴァード大学の教授なんて、日本を専門分野にしていようと日本人が自分の論説をどう評価してるかなんて、興味もないに違いない。