Scribble at 2020-09-08 09:50:35 Last modified: 2020-09-08 09:54:45

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今般の台風10号が接近してくるのに際して、気象庁が色々と事前の警告を発表していたことは、おおむね良いことだったと思う。結果として台風10号の勢力は予想ほどに酷くはなかったわけだが、それを以て気象庁の警告が過剰だとか、ましてや誤報扱いして責任をとれなどと言い出す馬鹿が少なかったのは、幸いであろう。

もちろん上記のようなことを言う人はいて、なるほど「言い方」に工夫は必要なのだが、根本的に言って行政というものは誰にでも適切な対応というのは取れないわけで、母国語の運用能力や理解力が十全かどうかも怪しい個々の「日本人」とかいう人々のお気に召すような表現など、即座に簡単に選べるとは限らない。もちろん、気象庁の人間もまた日本語の運用能力が高いとは限らないし、そもそも我々と同じく凡人の一部に他ならないからである。

とにかく災害の事前警告においては、過小評価は取り返しのつかない結果を招く。過剰に警告するくらいで良いと思うのだが、警告と結果との乖離があまりにも大きく、また乖離する事例が多いと、オオカミ少年扱いされてしまい信用を失うというのも事実だろう。そういう事例をうんぬんする気象状況が増えないことを期待したいものだが、どうやら日本周辺は沖縄や九州だけでなく東日本ですら亜熱帯と言いうる様子になっており、そういうわけにもいかないらしい。

それからツイートでは「ただ避難しろでは」と書いているが、そんな単純なことは言っていないだろう。自分自身が気象庁や報道機関の発表なり番組を冒頭しか聞いていないからといって、そう他人の言っていることを不当に単純化してはいけない。たいていの気象庁の発表やテレビの報道番組では、どこへいつ避難するかとか避難の仕方とかを、色々と、繰り返して説明している。確かに、該当する地域の人々は気が焦っていて、そういう具体的な発表内容が《耳に入らない》という可能性もあるわけだが、気楽にツイートしたりブログ記事を書いているような境遇の人間が一緒になって物事を短絡したり無視するのはよくない。

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