Scribble at 2024-06-19 20:09:21 Last modified: unmodified

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有斐閣ストゥディア

有斐閣というと、社会科学の出版社大手と言ってもいいだろう。長らく、「有斐閣アルマ」のような判型の小さい入門書を出してきたのだが、2013年から「有斐閣ストゥディア」というシリーズで続々と社会科学系の分野の入門書を出している。あまり評価は聞かないのだが、僕は良いシリーズだと思う。もちろん、個々のタイトルについてはプロパーとして不満を持っている人もいる。たとえば、岸くんが執筆者の一人になっている『質的社会調査の方法 -- 他者の合理性の理解社会学』(2016)などは、やはり社会学の幾つかのグループからは不評を買っているようだ(少なくとも、頭の悪い連中から「ルーマン警察」と呼ばれたこともある酒井さんは不満があるようなことを書いていた筈)。

ただ、社会科学の入門書として一定の品質をクリアしているように見受ける。ブルーバックスのように、頭を抱えるほど馬鹿げた程度の低いタイトルはないと思う。これは、恐らくシリーズの編集を統括している人物が幅広い見識をもっているが、書く分野の編集者のレベルをよく管理しているのだろう。つまり、編集人としてまともな仕事を立派にやっている証拠だ。

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