Scribble at 2024-06-19 19:33:22 Last modified: 2024-06-19 19:35:55
あくまでも暇潰していどに、外国の個人情報保護、プライバシー、あるいはデータ保護に関連する公的な機関のサイトを眺めていることがあって、これは香港のプライバシー・コミッショナーのサイトだ。コンテンツはいちおうパブリック・ドメインになっていて、これは大したものだが、しかしプライバシーやデータ保護に関連するポリシーを掲げられても、全ての項目について「※ 中国共産党は除く」という暗黙の例外があるように思えてならない。ていうか、実際にそうだろう。
かようにして、政府の機関ですら、彼らの掲げるポリシーなんてものに確実な、あるいは法的な実効性の担保はない。日本だって、個人情報保護委員会や JIPDEC ですら事故は起こすし、それどころか彼らの掲げる規格や規範の類だって間違っていることはあるのだ(その典型が、例の「定期的なパスワードの変更」というやつだ)。なので、海外のサイトを眺めて出羽守を気取るばかりではなく、あくまでも自立・独立した見識でも(もちろん法令や規範に反しない範囲で)色々な対策や方針を検討する必要がある。
会社に哲学者がいるというのは、そういう価値があるんだよ。しかも量子コンピュータとか AI とかで派手な自社ポリシーを策定できる科学哲学の人間が、敢えてそういう馬鹿でも飛びつくネタではなく、もっと堅実なテーマに取り組むことに意味がある。その手の派手な話題なら、立命のお勉強君とか、小平の高速道路オタクとか、その手のどうでもいいプロパーに任せておけばいい。まぁ、あんな連中が量子コンピュータの原理とか理解できるならだけど。