Scribble at 2022-10-06 10:46:39 Last modified: 2022-10-08 09:15:08

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postgres-wasm is a PostgreSQL server that runs inside a browser. It provides a full suite of features, including persisting state to browser, restoring from pg_dump, and logical replication from a remote database.

Postgres WASM by Snaplet and Supabase

脈絡としては自社サービスの宣伝記事ということだが、話題そのものは興味深いのでご紹介しておく。僕も、あまり WebAssembly (WASM) については知らないので、機会を作って勉強してみたい。WASM は仮想マシンの動作システムあるいはアーキテクチャを指す言葉である。雑な解説ではプログラミング言語のように扱われているが、単独では動作しないので処理系とは言えない。実際、ソースとなるプログラミング言語は一つに固定されていないため、「或る種のプログラミング言語」と言うよりも「或る種のコンパイラ」と呼ぶ方が近く、処理系のエンジンというよりは LLVM のようなコンパイル環境と言った方が近い。したがって、上記で紹介している記事が示すとおり、ブラウザに実装されている WASM で PostgreSQL、というか PostgreSQL を動かす Linux 仮想マシンを動かしてしまうという面白い実装が可能となる。

このあたりの事情は、もちろんスタンドアロンのデスクトップ・コンピュータで仮想化を利用する十分なリソースが安価に確保できるようになったことと関係がある。いまでは、標準的な開発環境として Windows や Mac にホスト型のハイパーバイザを使って UNIX/Linux の開発用仮想サーバを構築する手法が当たり前のようになってきているから、仮想マシンをホスト上で動作させるという仕組み自体が、ステージング用途どころか公開用でもサーバを構築するときのごくありふれた選択肢の一つになりつつあるのだろう。なので、Microsoft が力を入れている、ASP の社内オルタナティブと言ってもいい Blazor-WASM のようなフレームワークも登場するのだろう。

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