Scribble at 2023-05-13 10:29:29 Last modified: 2023-05-13 10:30:49

このまえ手に入れた SPEICK(シュパイク)というシェーヴィング・クリームは、どうも溶けにくいと思ったら、30°以上の熱が加わると固まる性質があるようだ。いつもはボウルにクリームを入れてから、給湯ポットの熱湯を大匙2、3杯ていど入れてラザーリングしているのだけれど、PRORASO のクリームとは違って SPEICK のクリームは常温の水を加えた方がいいのかもしれない。

ということで、さきほど SPEICK のソープを使って剃っていた。SR は、今度は液体状の研磨剤を革砥に付けて研いでみたのだが、やはり「カッターとしては優秀なだけの刃物」にしかならないようだ。もちろん、この研磨剤は番手にすると #10,000~#15,000 と表記されているので、こんな細かい粒子で数分ていど研いだだけで鉄鋼が簡単に削れるわけがないのである。まだ精進が必要なのだろうが、そもそも SR を使うこと自体は髭剃りの本質でもなければ、いまや最も重要な道具でもない(「いまや」と言っているのは、SR を使ってきた歴史や経験という知見は尊重するけれど、それは髭剃りにとって必須の歴史や経験ではなく、まさに歴史的な偶然によるとしか言いようがないからだ。人類が先に安全剃刀のようなものを発明していたとしてもおかしくはないのである)。したがって、これはこれで趣味の一つとして続けるつもりだが、もう髭を剃るのは替刃式のストレートでいいし、これの技巧を習得する方が切実で重要だと思う。

ということで、当サイトでは SR の運用を目標にコンテンツを整備してご紹介しようと思っていたのだけれど、もうそれはやめる。既に公開している論説、つまり替刃式のストレートを基準にした髭剃りの話に集中することにしたい。実は、BOCTOK-3 についても色々と(それこそソヴィエト連邦時代のスターリンによる5ヵ年経済計画とかまで)調べて、ロシアの剃刀について論説を公開しようと思っていたのだけれど、それはいったん休止である。そのためにロシア語の辞書も用意していたのだが、La Pogonotomie というフランスの髭剃り本をご紹介する方を優先したいので、フランス語を勉強しなおしている。高校時代に少しは勉強したのだけれど、さすがに40年くらい経過すると、殆ど忘れてしまう。

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