Scribble at 2025-10-06 10:49:09 Last modified: unmodified
癌は正常な細胞が変異することで起きる「現象」であり、何か悪いことの原因であるというよりも、何か悪いことが起きた結果であるというのが、現代の知見であろう。そして、その癌化は正常な身体の中で毎日のように起きていて、そのつど身体の正常な細胞による攻撃や細胞分裂時の淘汰(癌化は細胞分裂のエラーによって起きるが、そのエラーでがん細胞が逆に死ぬ場合もある)などで急激な癌化を抑えている。そういう抑制が弱くなると癌化が勝りやすく、抑制が弱くなる原因として、たとえば喫煙とか肥満とか食品添加物とかの影響が知られているため、癌は「生活習慣病」とも呼ばれていて、広く統計的な意味では癌化のリスクを減らせるという意味で「予防可能」と言われることもある。
ただ、それは統計としてリスクを減らせるというだけなので、生化学的に実効性のある予防措置や予防薬とは異なり、或る意味では気休めと言えなくもない。もっと精度の高い予防(もちろん治療もだが)はできないものかというのが、医学界なり医療従事者の宿願の一つであろう。なので、こうやって新しいアイデアやアプローチが報道されると、実際に罹患している人々だけでなく、そのリスクに不安を感じている人も含めて、いくらかの期待をするわけだが、こんなまったくのアイデアを報道しているだけの記事では、はっきり言って机上の空論だとしか思えない。免疫が癌化を促進することもあるので、免疫が働かないような生活にしないといけない・・・そんなのは、癌が生活習慣病と呼ばれ始めた頃からずっと言われていることだ。