Scribble at 2020-09-17 07:43:25 Last modified: 2020-09-17 08:11:24

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Eimei AntiSpam は個人向けの迷惑メール対策ソフトです。

POP3/IMAP専用のソフトでWEBメールには対応していません。

eimei's laboratory / Eimei AntiSpam

Eimei Antispam は、使い始めてから少しずつ設定の仕方や運用方法に慣れてきている。だんだん使い勝手が分かってくると、UI なり設定方法なりに Spam Mail Killer とは別の合理性があると思える。

必須の機能ではないにしても、Eimei Antispam で採用された大きな変更点の一つが LMB (local mail box)というサンドボックスだろう。Eimei Antispam Server という、ローカルで動作する専用のメール・サーバを追加でインストールすると、リモートのメール・サーバ(例えばヘテムルだったり Google だったり)から受信可能な全てのメールをいったん受信し、その際にフィルタリングを実行する。メールを読むための Becky! や Windows Mail や Outlook といったメール・クライアント・ソフトは、その LMB を運用するローカルのメール・サーバからメールを受信するようになっている。このような仕組みになっているのは、これまでの Spam Mail Killer はクライアント・ソフトの動作とは独立に動作する POP3 チェッカーだったため、要するにクライアント・ソフトがメール・サーバへアクセスするタイミングによっては Spam Mail Killer が巡回・検査できていないメールを受信してしまう恐れがあるからだ。仮に Spam Mail Killer が5分おきにメール・サーバへアクセスして不要と判定したメールを削除するようになっていても、クライアント・ソフトが1分おきにメール・サーバへ巡回アクセスして受信していたら、Spam Mail Killer が巡回してから次の巡回までの5分間にクライアント・ソフトがアクセスしているあいだは、フィルタリングされていないメールを全て受信してしまう。これではフィルタリングとしては不十分だろう。もちろん巡回のスケジュールを更に短いインターバルに設定すればいいわけだが、クライアント・ソフトのスケジュールが1分なら Spam Mail Killer は30秒にすればいいだろうか。しかし今度は、基準になる時刻のズレによって、Spam Mail Killer が次に巡回するまでの30秒間に、クライアント・ソフトにとっての「次の1分」という時刻がやってくる可能性がある。

このような次第で、もちろん最後はクライアント・ソフトと同期する必要が生じる。しかし、それは現実には難しい。Spam Mail Killer とクライアント・ソフトを同時に起動する必要があるし、両者の巡回スケジュールを無理のないインターバルで合理的に調整する必要があるからだ。メールのクライアント・ソフトをスタートアップで常駐させなくてはならないが、これを容認する人が多いとは限らないし、現実には両方のソフトウェアの起動時刻には必ずズレが生じるし、ソフトウェアの内部処理として《時計》を動かし始めるタイミングも Outlook なり Becky! なりといった実装によって違う。よって、常駐しているプロセスが動作するためのインターバルは、内部処理で動いているプロセスが管理する《時計》ではなく、単純に Windows の管理している時刻でなくてはならないのだが、それをそれぞれのメール・クライアント・ソフトの設計・実装者に依頼したり強制することはできないのだから、もし Outlook が OS の時刻を参照して「13:34 の次の1分」というインターバルではなく、内部処理として動かしている《時計》での「次の1分」を巡回処理の基準にしていたら、これは他のソフトウェアからはどうにも制御不能であろう。

ちなみに、いまのところ運用しているのはヘテムルのメール・サーバへ接続する一つのアカウントだけである。業務でもプライベートでも使っている GMail / G Suite は、Eimei Antispam が対応していない SSL のプロトコルを使うし、そもそも認証方式が OAuth2 になっているからだ。

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