Scribble at 2022-03-01 11:01:24 Last modified: 2022-03-01 11:15:42
そういや、Colorlovers.com っていうサイトを思い出してアクセスしてみたら、なんだかコミュニティ・サイトのような体裁になっていて、実にダサい。SNS が主体のクリエイターなんて、要するに有象無象の集団ってことじゃないか。がっかりだよ。ここにもカラー・スキームを登録してたりするんだけど、もうデザイナーとしての僕にとっては終わったサービスだな。
ちなみに、紹介した上記のサイトは個人がせっせと集めてるカラー・スキームのようだ。それがどうしたという感じがしないでもないし、特にデザイナーとしての insightful な才能を思わせる選択眼を証明立てるようなスキームもない。ウェブの場合、ちょっとプログラムを組めるというていどで無能なデザイナーがこういうサイトを作ったりするので、目立ちはするけど大したことないな。
これに対して、たとえば no-color.org のように、かえってプログラマの方が user interface という意味での「デザイン」を精密に検討している事例がある。no-color.org は、コマンド・ラインのソフトウェアでテキストに ANSI カラーで色を付けようとするトレンドに対して疑問を投げかけており、少なくとも色が着いていることを前提にコーディングのスタイルを考えないよう、「色を付けない」という選択肢を UI の設定に用意するべきだと訴える。なるほど、昨今はテキスト・エディタや IDE でも syntax highlighting が当たり前のようになっているが、そもそも色盲の人たちを始めとして色の違いを区別できない場合がある。そして僕も、開発なりコードの "syntax" を理解するという趣旨にとっての効用があるのかどうか理解不能なカラー・スキームが多いという強い実感がある。
user interface としてのウェブ・アプリケーションで使われるウェブ・ページのように、用途があるていど限られている場合に、そんなに多種多様なカラー・スキームが必要なのかという気がする。ISO/IEC で固定しろとまでは言わないが、フォームの送信ボタンをブラウザのディフォールト UI であるグレイから敢えてスタイルシートで赤に替えたところで、それがいったい何なのかという気がする。