2022年05月14日に初出の投稿

Last modified: 2022-05-15

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Google Maps を使っていて欲しい機能の一つを手作業で実行した。上記のとおり、国や自治体の規模とか位置関係を比較しやすいように、要は日本地図を Google Maps 上でドラッグしたいというわけだ。でも、こういう機能はいまのところないため、日本地図のグラフィックスを Google Maps から取得したスクリーンショットの上で配置するという作業しかできない。なお、上の画像で〈赤線の日本〉はウクライナと同じ緯度で経度だけ動かした場合、そして〈青線の日本〉は単に大きさを比較しやすいようにウクライナと並べただけの場合だ。

画像を単独で表示してデスクトップ上の好きな位置へ動かせたらいいかもしれないと思って、デスクトップ用の sticky note プログラムとか、画像をデスクトップに貼り付ける類のフリー・ソフトなんかを幾つか試してみたのだが、800x800 ピクセルていどでもメモリが不足するというエラーが出たり、あるいは PNG や GIF で透過させた画像だからなのか、酷く重い。それに、致命的なことだが、Google Maps つまりはブラウザで表示している地図と縮尺を合わせるのが面倒くさい。Google Maps で表示される日本地図とデスクトップ上で表示される日本地図のサイズを可能な限り同じくらいにして、比較したい国や地域まで、丁寧に地図をドラッグして緯度がズレないようにして位置関係を比較することになる。もちろん、緯度によっては Google Maps 上で日本を表示しようがないほど離れる場合もあるため、そうなると Google Maps 上での位置関係の比較を優先したら、当たり前のことだが Google Maps で地図を表示する範囲を広げないといけなくなり、つまりはデスクトップの日本地図も小さいものへ置き換えないといけない。これは面倒だ。

それはそうと、僕は日ごろから地図の話で「縮尺」という言葉が気に入らない。直感的に使い辛いからだ。「縮尺が『大きい』」とは、結局のところどういうことを指すのか。地図で言うと、細かいことまで分かる、「物体が『大きい』地図」のことなのか、それとも「見える範囲が『大きい』地図」のことなのかが言葉だけではどちらにでも取れるからだ。おそらく、無意識にどちらかの意味にとれるほど言葉として常用していないせいもあるだろうが、僕は「縮尺」という言葉そのものにも原因があると思う。もし「縮尺」が、尺つまりスケールである物差しの長さが縮まるという意味であれば、「縮尺が大きい」とはスケールの長さ(単位長)の「縮まりかたが大きい」という意味にとれる。物差しが短くなるということは単位当たりの長さが短くなるということなので、同じ地図に物差しを当てがうと、これまで 100m と測った距離が 1,000m や 10,000m ということになる。

正しい解釈としては、縮尺は 1/100 のような分数の分母である「縮尺分母」を基準とした数(縮尺分母の逆数)のことを指しているため、「縮尺が大きい」ということは分母の数字が〈小さい〉ということなので、1/10 よりも 1/1,000 が縮尺分母が大きいのだから縮尺としては小さいということになる。逆数だから当たり前と言えば当たり前だが、これではいちいち頭の中で分数の計算をしながら言葉を理解しないといけない。直感的にイメージと言葉で逆のことを常に聞かされるからだ。あるいは、そもそも「縮」という漢字が「ちぢめる」ということなのか、それとも「ちぢまる」ということなのか、直感的には不定であるために期待するイメージと言葉がズレているように思うからでもある。

なので、僕は個人の発話とか記述では「縮尺」が大きいとか小さいという表現を使わないようにしている。こんな欠陥語句と思える言葉を使わなくても同じ意味を表現する仕方はいくらでもあるからだ。たとえば、僕が住んでいる町の地図よりも日本地図の方が「広い範囲の地図」だ。これを「縮尺」という言葉を使って「日本地図の縮尺の方が(大きい・小さい)」と直感的に言い換えるのは、もう面倒臭すぎる(この場合は日本地図の方が縮尺分母は大きいので、「小さい(小縮尺)」となるが、地図があらわす範囲の大小と逆の意味になるので、やはり直感的に劣った、愚劣な日本語に感じる)。

改めて整理すると、地図という図版のサイズを固定して、それを眺める視点も固定したときに、1/1 のように縮尺分母が最も小さな地図は縮尺という操作をしていない、つまり或る仮想の視点から眺めて最も拡大したのと同じことなので、「大縮尺」である。眺めている物体が最も大きい地図であるにも関わらず「縮」という字が入っているから混乱するのだ。要するに、プラモデルと同じように 1/1 は「原寸」と言えばいいのである。反対に、縮尺分母が巨大な地図は地球全体の地図などのように、カメラを最も遠くへ引いた状態の視野だ。でも、これも「スケールとしては巨大」であるにも関わらず「縮」という字を使われると強い違和感を覚える。ということは、地図が大縮尺でも小縮尺でも、そもそも「縮」という漢字を使うこと自体が僕には不適切に思えるということだ。これは、おそらく僕の語感と地図の印象とから成る印象にすぎないので、他人にどうこう言い換えを勧めようとは思わない。

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