Scribble at 2022-05-09 12:05:42 Last modified: 2022-05-10 07:21:04

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ハッカージャパン ブログ

もう若手の技術者とか情報セキュリティの実務家でも知ってる人は少ないと思うが、『ハッカージャパン』("HackerJapan" と単語に空白を入れないらしい)という雑誌が2013年まで刊行されていた頃があった。早い話がコンピュータやネットワークを題材にした子供の娯楽を扱う雑誌だ。記事を書いてる人々も何の資格や実績があるのやら不明な、「その筋」とやらでは有名だと自称しているていどで、恐らく the triad of information seruriy が何かすら答えられないような「ライター」が集まっていた、同人誌みたいなものを販売していたという。「~という」と書いているのは、企業の実務家としてこんな雑誌を1ページたりとも開く必要も義務もないからだ。そして、公に販売される出版物については、読まずに良し悪しを断定して買ったり買わなかったり読んだり読まなかったりする権利が消費者にはあると思っているので(なので「読まずに批判するな」という口答えは商業出版物については当てはまらない。読まない理由として一定の印象を消費者に与えている時点で、商業出版物のマーケティングとして失敗しているのだ。その責任を消費者が負わなくてはいけない理由などない)、これは1ページも読まずに言ってることだからだ。

このような雑誌が、違法行為の対象が拡大されたり罪が厳罰化された「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」と無関係であるほかはなく、実際に改正法が施行されたのと同じ2013年に刊行を止めていることから、不正アクセスを助長している自覚があったのだろう。そもそも、上記の公式ブログにしてから、経営者が起訴・摘発された FC2 ブログを使っているのだから、編集部やライターの気質なり編集方針として反社会的であったことは疑いない。

もちろん、こんなガキの雑誌が情報セキュリティの実務家(企業の管理系の事務屋だけでなく、それこそセキュリティ・エンジニアも含めて)に何か特筆するべき影響を与えたなんて事実はかけらもない。したがって、しばしば security theatre と言うべき見掛け倒しのセキュリティ対策にうつつを抜かしている未熟な技術者を指して、「HackerJapan の読みすぎ」などと揶揄するのに雑誌名が使われていたくらいだ。いっときは日本語版ウィキペディアの編集者に対する何かを言い立てたらしいが、ウィキペディアの履歴を見ても、そもそもソースとなるべき 2log.net などのリンク先がことごとく消失しており、これではまさしくガキのピンポン・ダッシュと同じである。

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