Scribble at 2021-12-02 19:09:43 Last modified: unmodified

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Laminas Project, the enterprise-ready PHP Framework and components. A community-supported, open source continuation of Zend Framework.

Laminas Project - Enterprise PHP Framework

Zend Framework という PHP のフレームワークがある。PHP を開発している Zend が開発・提供しているフリーのフレームワークだ。PHP とは別に、この Zend Framework の資格試験も実施されている。だが、PHP 開発元による「半公式」と言ってよいフレームワークであるにもかかわらず、開発案件で採用されている事例は驚くほど少ない。実際、僕が所持している Zend Certified Engineer の資格を保有していると言ってる人は非常に少ないが、Zend Framework の資格を持っていると公言している人は更に少ない。Zend の Yellow Page という資格保有者のディレクトリ・サービスでも、ZCE の所有者の一部が ZF の資格を保有しており、ZF の資格だけを保有しているという人は殆どいないから、それもその筈だ。なお、僕も Zend Framework を現実のウェブ・アプリケーション開発案件で採用したり、クライアントから要求されたことは一度もなく、自分のマシンで試しに動かした程度の経験があるだけだ。

そもそも、僕は ZF や Pear は「ライブラリの一式」だと思っていて、いわゆる MVC のデザイン・パターンを採用しているのが標準とされる「フレームワーク」だとは思っていない。ZF は、Pear のように、必要な機能を個別にロードして使えるため、認証ルーチンだけとか、サニタイズだけとか、FTP 通信だけとか、そういう個々の必要に応じて使う部品みたいなものだと見做しているため、これを使えるようになったからどうだと言われても、正直なところ価値が分からない。いまや、大半のフレームワークは ZF や Pear から必要な部品を借りてくるほど矮小なものではなく、ウェブ・アプリケーションの開発において必要な機能はサポートしている。

ZF の開発は PHP と同じく Zend によるクローズドな開発体制で進められているため、かなりアップデートが遅いという問題は、最初から指摘されていた。そういうこともあってか、今日の午後にたまたまフレームワークの情報をアップデートしていて(CodeIgniter が相変わらず僕にとってのベストであることを再確認しただけだったが)、ZF が Laminas Project へと移行するという話を知ったのだが、これは僕の見立てでは〈Zend から切り捨てられた〉という印象しかない。恐らく、ZF の資格もなくなるだろう。実際、上記のスクリーン・ショットをご覧いただければお分かりのとおり、まるで WordPress の安物テンプレートを使って2時間で構築したようなサイトだ。運営する側に全くやる気がないのが分かる。そして、インストールの手順を参照しても、あいかわらず composer なんていうブラック・ボックスに依存する素人向けの導入手順しかないのが不愉快だ。

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