Scribble at 2023-09-12 21:53:54 Last modified: 2023-09-12 22:56:08
何冊かの本で、この本を引き合いに出す人が何人かいたりするのだけれど、本書の内容は僕には説得力のある議論には思えなかった。はっきり言って期待外れもいいところである。
本書をざっと通読するだけでも、この本って殆ど生き物にとっての時間の話をしていないんだよね、実は。時間というよりも期間とか所要日数の話しかしてないのだ。「~に要する時間」とか「~する時間」を計測して、それと体表面積だとか食事の量だとかの相関を考えているだけだ。すると、時間に比例して増減する長さの議論をしているのだから、単純に線形で比例しているわけでもなければ何か別の関数で表す他になくなるというものだ。
で、やはり期待外れと感じた最大の理由は、そういう規則性がどうしてあるのかという推察が不足しているということである。これでは、あんなこともあればこんなこともあるよという、日本の社会学者とやってることは同じだ。