Scribble at 2022-03-25 09:38:31 Last modified: 2022-03-25 12:12:37
Hacker News で取り上げられていた話題のリンク先として、このページが紹介されていた。簡単に説明すると、基本的な音程を使って機械的に出力できる12音節分の楽譜(もちろんデタラメに出力されるので、大半はメロディとは言い難いものだろう)を全て Creative Commons の「作品」としてリリースしてしまい、曲に関する著作権の設定を無効にしてしまおうというものだ。もしこれが可能なら、これから発表されるすべての曲には、既に Creative Commons でリリースされている12音節分の楽譜と一致する箇所が必ずあるだろうから、どんな曲であろうと Creative Commons に従ってリリースされなくてはならない。
でも、すぐわかるように、機械的に出力して Creative Commons を設定すること自体が、既存の多くの曲の著作権を不正にオーバー・ライドすることになり、そういう権利の設定自体が違法行為だ。この手の、coding や programming で世界が「善く」なるという妄想を気軽に contribution だと言い張る類の人々は、アフリカや南米に続々と宣教師が足を踏み入れた時代からこのかた傲慢で、どうしようもない連中だ。
また、Hacker News では思考実験やジョークの類だと弁護する向きもあるようだが、しかしこういうことを公言すること自体、或る意味では "technological anarchism" とすら呼べる。