Scribble at 2018-12-10 11:23:56 Last modified: 2022-09-28 17:55:45
どのみち日本のプロパーが横のものを縦にするしか能がないなどと昔から言われているのであれば、それをそのまま偏執的に実行するような人がいてもいいわけで、たとえばパーソナル・データに関する消費者運動とか法制についてトレースするような「ウォッチャー」のような人がブログやサイトを運営していてもおかしくない。もちろん、個別の事案については弁護士とか橋詰卓司さんとか高木浩光さんが丁寧に取り上げている場合もあるが、やはり国内の事案が圧倒的に多く、EFF の記事を取り上げるような人は非常に少ない。
それに、ブログやメディアに何か書いていようと、こうした人々の多くは、専門家のような体裁はとっているが、どこまで海外の事例や議論をトレースした上で書いているのか全く不明な人々だし、それ以前に地域や時代に制約されない社会思想としての下地があるのかどうかも分からないので、実務としてはともかく1年後を考える役には立たない可能性がある(理論がない人の議論とは、その程度の賞味期限しかないものだ)。
しかるに、少なくともアマチュアができることと言えば、海外の事例をできる限り数多く紹介するということも一つの選択肢になるし、プライバシーや個人情報保護法制に関心があればなおのこと、翻訳したりブログ記事を書く以前に、まず知りたい筈だと思う。そして、その延長で海外の記事を取り上げてコメントするといったことは、僕が思うには僕と同じていどで英語が読める人であればできる。にもかかわらず、そういうサイトやブログが見当たらない、いやそれどころか個人情報保護に関する NPO すら日本にはないわけのであって、こうしてみると感慨深いものがある。