Scribble at 2022-02-09 11:07:36 Last modified: unmodified

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C 言語の日本語テキストに限れば、いまのところ20年くらいのあいだに、これくらいを揃えている。もちろんテキスト以外にセキュア・コーディングとか UNIX/Linux のシステム・コール関連などのテクニカルな本、それから洋書は除外してある。C 言語の本をよく読む方であれば気づくかもしれないが、Harbison & Steele(こちらは "K&R" と比べて "H&S" と略記する人は多くない)が二冊ある。実はわざと古い方の第2版の訳本を後から買ったからだ。これは、csh/tcsh のコンテンツを書いているときに、できるだけ古い時代の C 言語の正確な解説を参考にしたいと思ったからだ。

個人的な好みだけで言えば、これらの中でいちばん好きなのは、やはり最初に買った Deitel 親子の教科書だ。この本には、まだホビーとしてのプログラミングというニュアンスが残っていて、中途半端なアカデミズムの異臭だとか、つまらないレベルの「ビジネス感覚」を感じないからである。おそらく僕は、自宅でコンピュータを使うということがマニアの奇妙な趣味と見做されていた時代に8ビットのコンピュータを使い始めた、たとえば他人のコンピュータと通信するのに、自宅の電話機と音響カプラを使ったりした最後の世代であろう。もちろん、歪んだ優越感だけを抱えたまま殆ど業績も出さずに育った人間も多かったので(僕の同級生でパソコンを所有していた人の割合は他の公立学校に比べて多かった筈だが、その大半がそういう人たちだと思う)、いちがいにそのころのコンピュータ利用者が何らかの意味で「先駆的」であったとは限らないのだが、しかしとにかくホビーとしてプログラミングを楽しんだことは事実だ。

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