Scribble at 2022-02-09 09:58:57 Last modified: 2022-02-10 12:10:03

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デスクトップ・パソコンのモニター画面からはみ出してしまうほどの巨大な画像を使った広告なので、全体が見えないのはご容赦いただきたい。Twitter のタイムライン(無限スクロール)に対してブラウザのスクリーンショットのアドオンを使うと、メモリを使い切ってしまう場合があるため、画面からはみ出た場合は「表示領域の保存」のみにとどめる方がよい。

ともあれ、この手のイベントって昔からよくあるけど、付き合いで暇潰しに足を運ぶならともかく、こんなのを本気になって「最先端の情報を教えてもらう」とか鼻息を荒くして出かける初心な人なんて、日本のような文明国に果たしているんだろうか。僕らにしてみれば、もう都内のイベントというだけで見るからに胡散臭い。Netflix の創業者は観光か別の交渉事で来たついでに登壇するんだろうけど、聞いたこともない団体の「教授」を名乗る経済ヤクザみたいな野郎に加えて、株式会社ライプニッツなんて、よく恥ずかしげもなくそういう名前をつけられたものだと感心するな(人によっては、お菓子の会社だと思うのかもしれないが)。とにかく、「IT」だの「トレンド」だのと書いてる時点で、ちょー胡散臭い。

外国語の感覚というのを少しだけ言うと、社名に人の名前を使うのは別に異例でもなければ不自然でもない。弁護士事務所なんてたいていは McKinsey & Cliton といったパートナーの名前を使ってる。でも、サービスを提供している当人の名前ではなく、ぜんぜん違う人物、しかも歴史上の人物とか有名人の名前を使うなら話は別である。もちろんだが、生きている人の名前を使うと高い見込みで訴えらえるし、既に名前が商標登録されていることもある。なので、どれほど創業者がマイケル・ジャクソンやプレスリーのファンであっても、「株式会社プレスリー」とか "Michael Jackson Company" なんて社名は使えないのだ。そして、歴史上の人物については評価が定まっていなかったり、別の文化圏では正反対の評価があったりするというリスクがある。たとえば、無知な日本人が韓国で「株式会社伊藤博文」なんて社名で起業するのは自殺行為であろうし、無知なフランス人が日本で「株式会社酒鬼薔薇聖斗」という社名で起業するのも、たぶん自殺行為である。

では、ライプニッツならいいのかと言えば、そんな単純な話ではない。歴史上の有名人の名前を使うということ自体が、namedropping として野卑・野暮なことだと思われる可能性があるからだ。要するに、社名をつけるブランディングのセンスとして稚拙であり、他人の思想や業績に依存して自主性や独自のポリシーがない会社(創業者)だと侮られる可能性があるのだ。要するに、見かけは偉大な数学者・思想家であっても、他人に与える印象は「株式会社麻原彰晃」とか "Osama bin Ladin Associates" などと同じなのである。

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