Scribble at 2023-05-27 08:02:11 Last modified: 2023-05-27 08:53:33

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上のスクリーン・ショットは、"Crispy Linez" という、あいかわらず海外の販売者は所在地が殆ど分からないので信用しかねるのだけれど、Amazon.com で "Turkish Razor" なるものを売っている業者のページである。このまえ Naked Armor という業者のページを紹介したときにも書いたことだが、なんでこんな変な剃刀の持ち方をわざわざ写真に採用しようとするのだろうか。恐らく、手でもつことで剃刀のサイズ感を知らせようという意図があって、しかも剃刀を「表」から見た図が欲しいという事情で、こんな奇妙な構図になっているのではないかとしか考えようがない。バカすぎる。

非常に多くの、いや殆どと言っていいと思うのだが、SR や替刃式の剃刀を紹介するサイトでは、剃刀を右手で持つときの向きを当たり前のように「表」であるかのように扱っているが、本来は SR に表も裏もないわけである。そもそも、剃刀をこういう人々が言う「裏」から眺めた写真や図を見せられて、それを自分が右手で扱うときにどうなるかを想像して、いわば頭の中で物体を回転させたうえで理解するような空間認識能力がなければ、はっきり言って剃刀なんて扱えない筈である。空間認識能力がなければ、SR どころか安全剃刀すら扱えないだろう。こんな奇怪な構図にすれば「わかりやすい」だろうなどと想定するのは、パターナリズムという以前に、剃刀を扱う基礎となるような身体の能力について、あまりにも無知だと言いたい。

あるいは、そういう能力を仮定すると WOKE 的な平等意識にでも反する差別だとでもいうのだろうか。僕はそうは思わない。剃刀を扱えるかどうかで人間性の優劣など決まるものではないが、剃刀を使ったシェーヴィングは、明らかに身体の能力や空間認識能力としての「資格」を要求される技能だ。よって、そういう意味での無能には、いくら練習してもできないことなのである。なので、SR を扱えないからといって何も意気消沈することはなく、僕は堂々と安全剃刀や電気シェーバを使って髭を剃ればいいと思う。電気シェーバで剃ろうとイケメンはイケメンだ。50万円の京都の天然砥石や30万円の玉鋼の剃刀を使っていようと、その大多数の成金野郎は俺の足元にも及ばないブ男どもであろう。

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