Scribble at 2020-05-29 17:11:26 Last modified: 2020-05-29 17:18:41

PayPal を利用するようになったとは言っても、毎月の引き落としがあるのは Google One と Aeon の subscription fee だけで、あとは Google Play で必要に応じて購入した ESET Mobile Security のライセンスとか、先に紹介した Merriam-Webster の年間サブスクリプションだ(名目は「広告外し」だし、利用は無料で幾らでもできるのだから、実質的には投げ銭という意味合いが強い)。なので、毎月の引き落としだけを見たら、Google One (200 GB プラン)が 380 円、Aeon が $5(レートで日本円の請求金額は変わる。だいたい今は 600 円弱だ)ということで、合計しても 1,000 円にすらならない。

ということで、もちろん僕は金持ちでも何でもないわけだが、所定の役務に対価を支払う余裕は少しあるので、よいコンテンツやサービスを提供している相手には少しだけ応えるつもりはある。特に、毎日無理にでも外国語に触れておく必要を感じるので、海外の報道機関のサービスを購読したいという意欲がある。

とは言え、海外のメディアを利用するとは言ってもたくさんあるし、もちろん日本と同様にロクでもないメディアだって山のようにある。それらの中から妥当なメディアを選んで、もし値段などの条件が許せば subscription しようとすると、やはり選択肢は限られてくる。まず、僕の力量から言っても Frankfurter Allgemeine Zeitung とか Le Monde とか人民網を購読するのは、残念ながら無駄が大きい。どうしても英語ということになる。そして、どうも僕はイギリス語が苦手で、何を言ってるのか(発音は平易な割に)分かりにくい表現が多いと感じる。なので、穏当にアメリカのメディアから選ぶ。試しにアメリカの大手新聞を Wikipedia で探してみると、新聞としては USA Today と WSJ が双璧ということになる。そして、USA Today は電子版だけを購読する料金が月額で $4.99 と非常に安い。しかも、いまは Memorial Day Sale として $2 になっている。メディアの運営や報道という営為への対価としては、英語の勉強がてらに利用する料金と考えても、非常に手ごろで助かる。だが、USA Today のトップページを眺めると、やはりウンザリさせられる。記事の大半が、スポーツか、芸能人のゴシップか、金儲けか、あるいは殺人事件だ。アメリカ最大のサーキュレーション(購読契約数)を誇るメディアとしては、やはり日本で言うところの読売新聞と同じく吐きそうな通俗化の権化である(もちろん、これは読売ともども一定の見識によるのだろうが、僕はこんな情報など必要ない。一人のメンバーが起こした不祥事から News が解散するかどうかなんて Twitter のタイムラインに流れてくるクズみたいなツイートを眺めるだけでたくさんだ)。というわけで、次に WSJ (Wall Street Journal)のサイトで subscription fee を見ると、予想通り The Economist などと同じく「権威ある媒体」を自認するメディアの購読料金は、日本で新聞を購読するのと大差ない価格帯となっている。しかも、オンライン版だと半年や年間の一括契約だったりして、いくら割安になるとは言っても、企業会計で言うところの一時的なキャッシュフローへのインパクトというものが大きすぎる。

ということで、サーキュレーションでは第三位(そうは言ってもアメリカの新聞は購読者数が日本とは桁違いに・・・少ない。NYT でも50万弱だ。これに比べて日本の全国紙は日経ですら400万部くらいあり、読売は 1,200 万部を超える)の The New York Times に落ち着いた。デジタル版にアクセスできる basic subscription なら月額の購読料金が $8 であり、いまなら $2 となっている。一時的な価格はどうでもいい話であり、通常料金の $8 としては USA Today よりも高いとは言え、利用価値を考えたら問題のない価格だ。一部では「反日」だの "Japan hater" だのと言われている NYT だが、僕が見る限り、それよりも日本にかかわる記事が単純に言って《少ない》(Asia pacific で1か月に1本あるかどうか)という事実の方が気になる。それでも、これはこれで平均的なアメリカ人の関心を反映していると思えるので、仕方がないだろう。はっきり言って、アメリカ人の半分くらいは当の New York がどこにあるのかも地図で指示できないというし(というか、世界地図でアメリカ合衆国がどこなのか指すことすら怪しい人が多い)、同じアメリカの話題でも州が違えば興味がないという人はたくさんいる。それは、日本だって同じことだ。フランスの話題をいちいち海外メディアの日本語版で読んでいる人なんて 10,000 に1人もいないだろうし、それどころか僕を含めて大多数の大阪人は奈良の知事なんて名前も知らない。

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