Scribble at 2024-06-11 07:14:17 Last modified: unmodified
高校時代にブラザーの日本語ワード・プロセッサー(液晶画面に1行ぶんだけ表示される)を使い始めてから、富士通の業務用 OASYS など、幾つかの機種を経て日本語の入力には個人的な習慣だとか癖のようなものがあって、いまだに文や文章を単位とした、いやもっと短い複文節ですら「一括変換」というものには信頼が置けない。なので、どうしても単文節変換で作業していて、これには幾つかの欠点があることは分かっているから、少しずつ複文節変換から始めて、もっと長い単位で変換するように心がけている。
単文節変換の欠点は、もちろん変換そのものは文節ごとに行っているので、それぞれの文節を変換するにあたって前後の脈絡を参照できなくて誤変換のもとになるということだ。たとえば、ここで書いている文章を後から読み返すと、「大して変わらない」という表現を「対して変わらない」と誤変換したまま、気付かずに公開していることが多々ある。元印刷会社の製版部長(校正)の息子なのに、誤字脱字に気付かないまま文章を公開するなんて恥もいいところなのだが、これをなるべく減らすには、やはり連文節変換ていどには変換する単位を拡大した方が良好な結果になるようだ。普段は「日本人の作業効率を根本的に低いままに維持する元凶となっている欠陥ソフトウェアだ」と日本語 IME を非難しているわけだが、日本語をタイプしている以上は使わないわけにもいかない。そして、このように僅かな性能の向上であっても、それはそれで正しく評価して技術力の進展を賞賛したい。