Scribble at 2022-02-15 12:53:34 Last modified: 2022-02-15 12:59:59

国内屈指の急成長ベンチャーで働くなかで知った「働き方の新常識」や転職、キャリアアップの秘訣を、著書『Work in Tech!ユニコーン企業への招待』で明かしている森山氏。メルカリなど急成長する会社のなかでは、一般的には難しいとされる「社内でのジョブチェンジ」を軽々と行う社員も多く、そんな光景を見ているうちに「会社員の常識というのは、思い込みにすぎない」と感じはじめたという。

「職種なんてただの概念」「転職回数も関係ない」転職7回で気づいた“会社員の常識”の壊し方

これがただの新刊書の宣伝だという事情を差し引くとしても、世の中の学生や大人の諸君は、こういう生存バイアスの見本としか言いようがない些末な話をいちいち読むのは、それこそアメーバニュースで歌舞伎役者の妻が癌で死んだのアイドルが数年前に援交してたのという話題を読むのと変わらないという事実に、早く気付いた方がいいんだよね。本当に、自分の人生やスキルを浪費しないためにも、徹底的にクズと分かってる情報源からは距離を置くことを勧めるね。敢えて市井や凡人の習俗に関心があるという人でも、やはりミイラ取りがなんとやらだ。そこから立ち帰って自分の見識として消化するだけの基準点になるような素養や学識がないと、地べたで這いつくばる系の私小説作家がカッコいいみたいな安物の自意識で終わってしまう。

たとえば、ハーヴァード大やケムブリッジ大やソルボンヌ大だけでなく東大や京大でまじめに経営とか労働法とかを勉強してる学生が、この手の記事や本を1冊も全く読んでないという事実があって(それどころかマッキンゼーやボストンや PwC の人たちが書いた本ですらほとんど無視しているはずだ)、そもそも読む必要すら感じていないという見識を最初から(たぶん入学する前の高校時代から)もっているという事実にも、冷静に着目してみよう。それはどうしてなのか。彼らがお高くとまっているからなのかといえば、そういうわけでもない。学術と現実の仕事や経営が違うからなのではなく、そうした本に書かれていることは現実の一部や一例にすぎないどころか、それを間違って理解したり調べている可能性があるからだ。つまり、学術として扱うにしても「話にならないレベル」のデータだからである。

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