Scribble at 2022-07-06 11:09:42 Last modified: 2022-07-06 11:23:54

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Windows 11 のスタート・メニューがウザい。単純に使い辛いし見栄えも一覧性が低くて困る。そういうわけで、巷にはスタート・メニューの「カスタマイズ」について数多くのページが公開されているけれど、それらの9割方は単に「個人用設定」→「スタート」の設定方法を書いているだけの代物だ。かといって、それ以上の根本的なカスタマイズとなると、もちろんスタート・メニューは Explorer という Windows の GUI シェルが提供しているユーザ・インターフェイスの一つであるから、「互換シェル」を使うよう勧める記事も多い。典型的なのが、やはり Stardock の "Start11" という代替シェルの宣伝である。有料のソフトウェアであることに抵抗を感じる人もいるとは思うが、ただまぁ、Stardock は互換シェルや Windows 用のウィンドウ・マネージャを提供する会社としては老舗と言ってもよいし、それなりに実績もある。Start11 は現在の為替レートで1,000円しないため、試してみるのもいいだろう。このようなユーザ・インターフェイスは、クズを掴まされるだけでも、毎日のように使うものは長期的な生産性の低下とか精神衛生のことを考えたら被害が大きくなりえるのだから、お金を払う価値もあろう。

なお、たまに Windows 11 のスタート・メニューを Windows 10 のスタイルに戻す方法が紹介されているが、これは試験的な段階の Windows 11 に実装されていた選択肢であり、現在のビルドでは全く効果がない。念のために古い Windows 11 を使っている方に紹介しておくと、レジストリの "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced" というサブ・キーで "Start_ShowClassicMode" という値を作成し(値の格納名だが、Windows のレジストリ関連では「値」と呼んでいる)、16進数で "1" を登録する。これで、再起動すると有効になった時代があるのだが、さきほど試してみると何の効果もない。そして、このような方法が紹介してあるページには、良心的なライターが書いているなら最新のビルドでは効果がないと注意書きが冒頭にあるはずだ。

ともかく、上記の写真でお分かりのように、まずアプリケーションの並び方がタブレットを優先しているのかアイコン同士の間隔が極端に開いている。いつも言っていることだが、ハルク・ホーガンの手を基準にして設計したスタート・メニューなんだろうか。また、その下に赤く囲っている個所は、ディフォールトでは最後に使ったアプリケーションとかファイルの一覧が表示されるのだけれど、こんなもの僕にとっては何の意味もない。僕は Windows を使い始めてから30年くらいになるが(自分のマシンでは25年ほどだが、それ以前に図書館の特許資料検索に置かれていた Windows 3.1/NT マシンに触っていた経験がある)、Windows のメニューで「最後に使ったアプリケーション」とか「最後に開いたファイル」のようなメニューから開いた試しなど一度もない(加えて、「ブリーフケース」という機能をただの1度も使ったことがない)。ファイルの場所は最新版として保存するときにパスが変わることもあるし、情報セキュリティの「クリアスクリーン方針」から言えば、そんなファイルの一覧がスタート・メニューのような場所に表示されること自体が脆弱性を引き上げると言ってよい。

しかし、現行の Windows 11 で困るのは、そういう表示を切ったとしても、その代わりにスタート・メニューの下半分を使う用途がなくなってしまうことだ。なんで上半分のアプリケーションの一覧を下へも広げたり、あるいはせめてスタート・メニューの高さを縮めたりできないのか。まったく、融通の利かないユーザ・インターフェイスだ。

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