Scribble at 2024-09-16 09:04:02 Last modified: 2024-09-16 09:08:45

僕が昔から、それこそ中学時代から英語の勉強や学習あるいは習得にかかわる受験参考書から英会話教本のようなものまで目を通していて、「何言ってんだ」と不愉快な気分にさせられる解説のパターンというのがある。それは、辞書の語釈で第3番目とか第5番目などに記載されている語義を取り上げて、いかにも俺はアタシは言葉の特殊な用法まで知ってるぞなどと講釈を垂れることだ。

もちろん、多くの言葉はコアな意味合いから派生して幾つかの語義に分かれることもあるから、一つの語義だけに執着していては翻訳を間違うだけでなく相手の言っていることを誤解するおそれもあろう。とくに、コアな意味合いから派生して両極端な語義になる言葉もあるので、語釈を丁寧に扱うことは一般論として望ましい。軽視するべきではない。でも、だからといって英語を学び始めた人々に最初から幾つもの語義を覚えさせる必要はないと思う。それを要求したり、それができている「僕やアタシのように」なれなどと言うのは、ただのオタク思考である。正当な評価基準もないくせに、情報量だけで他人をマウンティングしているにすぎない。それは学問としての言語学や英語学から見て軽薄な発想だというだけでなく、英語で生きる人にとってすら、余計なお世話というものだ。

そもそも、英語を学び始めた人たちは語彙が圧倒的に不足している。したがって、彼らがやるべきことは語釈の第1番目だけであろうと、とにかく語彙を増やすことなのである。2番目や3番目の語義なんて後から覚えても構わない。初学者がまずやるべきことは、語釈の第1番目だけであろうと圧倒的な語彙をつけることだ。そして重要なのは、第1番目の語義だけで覚えるとしても、そこにはコアな意味合いがあるという言葉の成り立ちに留意しておくことである。これがあれば、第1番目の語義しか覚えていなくても応用力はつきやすいと思う。そして、その「コアな意味合い」を理解するために有効なのが、複数の辞書を使うことだ。特に複数の訳語が当てられていたりすると、それらに共通する意味は何なのかという問いを自分で立てて、ひとりでにコアな意味合いを習得するチャンスになる。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る