Scribble at 2021-02-16 10:55:55 Last modified: 2021-02-16 12:18:33
元ナンバリング・アイドルの一員を起用したテレビ広告を打つなど、最近は零細ベンチャーでも簡単にテレビ・コマーシャルが打てるほどテレビ局や広告代理店は広告収入の確保に必死だとうかがえる。さほど危機的な財政でもないと思える YouTube ですら、このところ広告を無理やり出してくる仕様になったし、その広告も多くは詐欺まがいの胡散臭いものが多く、こんなものしか出稿が集まらないとは、国内のアド・ネットワークも落ちるところまで落ちたものだと嘆息せざるをえない。
で、僕が昔から情報セキュリティの実務家として明言しているように、オンライン・サービスでオンライン・サービスの認証情報を管理するというのは、情報セキュリティはもとより、ネットワークや情報管理についての根本的な無知による悪手である。しかし、このように派手な広告を流すことで(コーポレート・サイトでは技術者集団を謳っているが、しょせんは情報セキュリティの専門的な勉強や経験を積んだ人間が一人もいないコーダや CS 卒業生の寄せ集めだと思うが)、一見すると専門的な知見があるかに見えるイカサマに騙される人も多かろうと思う。
情報の保護と言っても色々とある。何もオンラインで情報をストアすることが全ての目的について不適切だと言いたいわけではない。しかしながら、自分やせいぜい家族が利用するという目的にとってのみ必要な情報を保護するなら、その最善の方法は〈自分たちだけが知っている状態を保つ〉ことにある。簡単な情報なら、誰でもそうしているだろう。自分のチンコが右に曲がっているのか左に曲がっているのか(下着を履くときは、それなりに大切な事実だ)、こんなことをオンラインに記録しておく人など、殆どいまい。