Scribble at 2023-11-30 10:48:43 Last modified: unmodified

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それぞれの組織に利益を競わせると、それまで全体が連動することで金の卵を産んでいた鶏は、分断され壊れていきます。このようなファクトを読み込む前は、私はベネッセの国内教育事業の苦境は少子化の影響が大きいのではという仮説を持っていたのですが、この10年の子ども人口の減少は8%程度でしかありません。ベネッセの国内事業の崩壊は外部要因ではなく内部要因だったというのは発見です。

個人情報流出事件と少子化だけではない…ベネッセ「進研ゼミ」が長期低迷している"内部要因"

もう10年くらい前の話として、ベネッセで起きた個人情報漏えい事件は、委託先の社員が名簿屋に情報を売却していたという事案としてウィキペディアにも記事が掲載されているほどのインパクトがあった。当時、僕も企業でプライバシーマークの運用を預かる責任者として、電通や博報堂を始めとする広告代理店などから情報の管理体制についてアンケートを色々と回答させられたり、あるいは電通から簡単だが監査を受けたりしたこともある。で、こうしたこともあってベネッセが赤字に転落したり、それ以降も事業の展開に苦慮していることに加えて少子化という状況があるため、事業の低落というのは避けがたいというのが僕の印象ではあった。しかし、上記の記事によれば幼児教育や中等教育などをブロック制に分断したことで自己目的化した社内のカンパニーが連携を取らなくなり、要するに日本の企業ではお馴染みの部分最適化に邁進するようになったという別の事情もあったようだ。

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