Scribble at 2022-06-18 21:56:48 Last modified: 2022-06-19 23:59:23

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The World's Most Satisfying Checkbox

Hacker News のコメントでも書かれているように、そんなに言うなら見せてみろよって思うんだよね。コメントでは、上記の記事だけでなく他にもいろいろと rollover の事例を紹介してくれているけれど、僕もコメントで紹介されているインタラクションの幾つかは、紹介している人たちが評しているように「クズ」だと思う。そして、コメントの多くは、上記の記事で実物もなしに思弁だけで語られている "the most satisfying checkbox" も、その手のクズだろうという予想で扱ってる。典型的な三流デザイナーの独りよがりであろう、というわけだ。

たとえば、ホバーしたときにブロック要素を浮かせたり、要素のアウトラインにボーダーを付けたり色を付けたり、あるいはドロップ・シャドウをかけるといった技巧は広く知られているが、〈それが何を意味するのか〉(そして、それが何を意味してしまうのか)を厳密かつ正確に調査したり考察しているデザイナーというのは滅多にいない。というか、ユーザビリティの「エンジニア」を自称してるような連中にすら、殆どいないのが実態だ。なぜかって? ユーザビリティの専門家を自称してる連中でも、色彩心理学や知覚生理学を、学位を取得するどころか勉強したことすらないからだよ。無能でひ弱な現代の僕ちゃんが適当な善意だの人の好さだのを理由に、ユーザインターフェイスかくあれかし(違う言語では「アーメン」と呟く)と、勝手に作ってたりするからだ。人としての弱さが無能の言い訳になるはずもないけれど、気の毒に無能というのは、ユーザビリティやってますというだけで、何か善行でも積んでるかのような錯覚に陥る。

このところ、ようやく "dark pattern" という言葉も出てきて、システム開発の "design pattern" を真似て何か機械的に物事が見いだされたり分類されたり解決するかのような、輪をかけて愚かな錯覚を起こしている人たちも増えつつあるわけだが、多少のことをやっても物事なんて改善しない。それは、まさにデザイン・パターンの本が10年くらいまでに続々と出てきたにも関わらず、結局は何も大して改善されなかったという結果を見れば誰でもわかる。もちろん、たった10年前の歴史にすら関心があればの話だがね。

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