Scribble at 2023-08-28 11:59:29 Last modified: unmodified

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かつて西側は中国が豊かになると民主国家になると期待したが、その期待は裏切られた。しかしその逆(独裁国家は貧しくなる)を中国は証明しつつある。それは日本にとっても望ましい未来ではない。

「日本化」する中国経済

処理水の排出にからんで嫌がらせの国際電話が増えてるとか、中国現地の日系企業などで被害が出てるとか、はっきり言って些末な話ばかり熱心に報道しているわけだけど、基本的に報道機関というものは断片的なことしか言わないし、言えないので、大局的な話や経済と政治とを結びつけた話などは、日本ではもっぱら Abema とか衛星放送でキャバ嬢や軍事オタクのような「自称政治評論家」がお喋りするような番組に、事実上は丸投げされている。いや、日本で報道というものが成立してからこのかた、半世紀以上に渡って丸投げしてきたわけである。その末に、この国では報道番組にすらエンターテインメント性が要求され、タレントが時事報道のアンカーマンをやったり、お笑いタレントが討論番組の司会をしたりする。もちろん、最初からエンターテインメントとして構成されている The Colbert Report のような番組も海外にはあるし、いかにも頭の堅い爺さんのように「タレントが政治を語るとは何事か」などと言うつもりはない(たぶん彼らタレントは、そういう小言を口走ってる爺さんの1,000倍くらいの税金を払って国に貢献しているであろう)。だが日本はそういう番組が大半であり、しかも番組どうしの相互批判や視聴者との討論も殆どないので、全てが言いっ放しである。海外と比べて、日本はいちおう自由主義の国であるはずなのに、マスコミ・出版についてはロシアや北朝鮮や中国に近いエコー・チェインバーが簡単に形成されてしまう。

ということなので、経済や法律については全く賛同しないことが多い信夫君の記事でも、こういう事案については大いに参考になるというスタンスを取る余裕がなくなってくる。みんな、自分の思想とか思い込み、いまの流行り言葉で言えば「マインドセット」を維持するのに必死なわけである。だが、上記の記事で書かれているように中国の経済が破綻すると、はっきり言って迷惑電話なっか比較にならないような影響が日本に及んでくる。もちろん水産物を輸出できなくなるなんていう規模を超えた経済的な影響もあろうし、政治としても貧した国がやることはだいたいにおいて戦争だったりするわけである。

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