Scribble at 2023-11-13 13:55:34 Last modified: 2023-11-14 10:39:11

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図書館で何度か邦訳書を借りていた、ハーバート・ギンタスの Bounds of Reason (Princeton University Press, 2009) の原著が安く手に入った。古本で567円という破格の安さだが、状態は「良」で、しかも発送元がアマゾンであったため、躊躇することなく注文して、さきほど到着した。発送元がアマゾンなら、海外の古本屋によくある配送中の紛失とか、あるいはそもそも発送しないデタラメな業者という心配がないからだ。それから、手に取ってみた限りは新品と変わらないので、状態も表示のとおりだ。これで1,000円もしないのだから、良い買い物だった。

本書は、邦訳のタイトルが「ゲーム理論による社会科学の統合」となっているように、ゲーム理論を社会科学(正確には behavioral sciences)の基礎に据えるという野心的なアプローチの著作だが、ゲーム理論の基礎から解説してくれているので、実はゲーム理論の優れた教科書としても読めるし、僕はそういう価値だけでも十分に高いと思っている。邦訳は既に品切れとなっていて、アマゾンでは10,000円近くのプレミア価格になっているが、それだけの価値がある著作だとも言える。正直なところ、経済学などで毎年のように出てくる「現代の古典」などというキャッチ・フレーズのつけられた本と比べれば話題になる機会の少ない著作だが、『ブルシット・ジョブ』や『21世紀の資本』を読むくらいなら、こちらをお勧めする。

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