Scribble at 2020-11-19 23:02:28 Last modified: 2020-11-19 23:05:01

忘年会や新年会を9割の企業がしないらしいけど、オンラインですらやらないのかな。まぁ酒が飲めない人間には忘年会どころか歓楽街の行く末も興味ないことではある。ちなみに弊社も忘年会はやらないのだけど、恐らくオンラインではそれぞれの部署で集まって何かやるということは、任意でやるのかもしれない。それはそれで別に会社がやるのやらないのと言うような類の話ではないわけだから、体裁としての忘年会とか新年会というものは、これからも続くのかもしれない。

さてしかし、実際の歓楽街は困ったことになる。よく昔から言われることだが、芸能界や水商売がないと、本来はヤクザ者になっていたような人々の行き場がなくなるのでよくないなどと、上岡龍太郎氏などが盛んにテレビ番組で語っていたものだが、それが全くのデタラメであることは既に誰の目にも明らかだ。考えても見てもらいたいが、「もし~になっていなければ、ヤクザ者になるしかなかった」などと言われる業種は、芸能界や水商売だけでなく、他にもたくさんあったわけだ。たとえば、建築業である。若い人にしてみれば驚くことかもしれないが、かつて日本には「建設省」という独立した巨大な省があって、巨額の公共事業費を予算として分捕っては絶大な影響力で日本中の建設業者に金をばらまき、1970年代から1980年代には素人哲学を講じていた多数の無能な建築家が馬鹿げた建物を続々と建てていたわけである。いまでは、「国土交通省」と名を変えて三流政治家が大臣に収まる席となっている。金脈ではなくなったからだ。

するとむやみな建設ラッシュというものがなくなったわけだから、最大で700万人ほどだった建設業の就業者数は、ここ20年ほどの間に300万人くらい減ってしまった(昭和からの推移をみると、やや驚きだがバブルの頃は横ばいで、寧ろバブルが崩壊してから平成11年頃にかけて急に増えている)。では、最大で700万人が働けた業界で300万人分もの引き受け手がなくなったからといって、あぶれた人間がヤクザになったのかというと、そんなわけはない。新しい業種があれば流れる人もいるだろうし、いままで人材が不足していた業種にも流れるだろう。それに、職にあぶれた人間はヤクザにでもなるしかないなどとヤクザを馬鹿にしているようだが、他の業種で就職できなかったり職を失ったくらいで、すぐさま山口組や一和会に入れたりヤクザになれるなどというのは甘すぎる。彼らにも、或る種の採用ポリシーとか与信管理というものがあるのだ。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook